2025年10月19日
灘五郷にある白鶴酒造株式会社は、酒づくりの伝統を守りながらも、多彩なラインナップと常に新しい挑戦で酒造業界を牽引し続けている老舗酒蔵だ。中でも、同社が2024年9月に白鶴酒造資料館内に開設したマイクロブルワリー「HAKUTSURU SAKE CRAFT(ハクツル サケ クラフト)」は、その象徴の一つといえるだろう。
「HAKUTSURU SAKE CRAFT」では、杜氏と蔵人2名が、これまでの酒造りの常識やカテゴリーにとらわれない新しいSAKEの可能性に挑み続けている。また、酒造りだけでなく、その過程の発酵時に発生するCO2をハーブ栽培に活用する「循環型ものづくり」などの実証プロジェクトも行っていたことでも話題だ。
同ブルワリーでは開設以来、「HAKUTSURU SAKE CRAFT」を約1か月毎にタンク一本を仕込んで、数量限定で販売している。商品には、特殊な醸造方法や、480種類以上ある自社酵母の中から未使用の酵母などを活用したオリジナルの日本酒に加え、原材料にホップ、ジンジャーなども使用したその他醸造酒も造っている。この挑戦の成果は、開設からこれまで1年間で発売された11商品が全て完売(商品よって異なるが1商品辺りの製造が200~300本ほど)という形で表れており、評判も上々だ。そしてこの度、開設2年目初の新商品となる「HAKUTSURU SAKE CRAFT No. 12」が10月4日から数量限定で発売され既に完売している。
今回発売された「HAKUTSURU SAKE CRAFT No. 12」は、「ワインと日本酒のハイブリッド新酵母」を使用した純米酒だ。この酵母は、白鶴酒造が保有する480種類以上の自社開発酵母のなかでも、ワイン酵母と日本酒酵母を掛け合わせた秘蔵酵母をさらに改良したもの。その味わいは、すっきり洗練された甘味とスマートな酸味を持ちながら、高級白ワインを思わせるマスカットのような香りが特長だという。杜氏いわく、「他の酒蔵では決して味わえない、高級白ワインを思わせるマスカットのようなフレーバーと、進化版ならではのクリアでピュアな味わい」を楽しめるSAKEだということだ。
また、今回の「No. 12」で特筆したいのは「ワインと日本酒のハイブリッド酵母」という、点だ。同社はこれまで、「Hakutsuru Blanc(ハクツル ブラン)」という商品で「ワインと日本酒のハイブリッド酵母」を使用しており、ミラノ酒チャレンジ2025純米部門 プラチナ賞、International Taste Institute2025年最高位3ツ星賞を2年連続、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2025 メイン部門 最高金賞を受賞している。その商品開発が活かされ誕生した「No.12」が発売から10日足らずで完売するのも納得である。
「HAKUTSURU SAKE CRAFT」は、カテゴリーにとらわれない米から生み出される新たなSAKEの可能性に挑戦する醸造所。同じ酒質は造らない方針のため、次回以降もどんな新しいSAKEが登場するのか楽しみだ。(編集担当:藤原伊織)
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記事提供:EconomicNews
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