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母の日「期待」5割、父は3割 意識の差に映る家族消費の優先順位

2026年04月21日

母5割、父3割 家計に見る消費の選別

今回のニュースのポイント

子ども側の実施率はともに約6割:インテージの調査によると、母の日に「何かする」人は64.6%、父の日は57.6%となりました。祝う側の子どもの行動には大きな差は見られません。

親側の期待値に「母5割・父3割」の差:何かしてほしいと回答した母親が47.8%だったのに対し、父親は30.9%にとどまりました。家族内でのイベントに対する意識のズレが浮き彫りになっています。

予算は物価高でも前年並みを維持:1人あたりの予算は母の日が5,102円、父の日が4,736円。昨年から微増あるいは同水準を保っており、家計の引き締めが続く中でも感謝のイベント費用は維持される傾向にあります。

「選別」される家族消費:プレゼントの1位は母へは「スイーツ」、父へは「飲み物(お酒など)」。物価高で支出の優先順位が厳格化する中、イベント消費も「必需」と「余裕」の線引きが進んでいます。

 母の日と父の日に対する意識の違いが、現代の家計における「支出の優先順位」の変化を鮮明に映し出しています。インテージが実施した最新の調査結果は、子ども側の行動と親側の期待値にある興味深いズレを浮き彫りにしました。

 調査によると、母の日に「何かする」予定の子どもは64.6%、父の日は57.6%と、いずれも約6割に達しています。子ども側の祝う姿勢には極端な差はありません。しかし、親側の期待に目を向けると、何かしてほしいと回答した母親が47.8%だったのに対し、父親は30.9%と約3割にとどまっています。「母5割、父3割」というこの数値は、家族内でのイベントの位置づけ、あるいは父親側の控えめな姿勢を象徴しています。

 背景にあるのは、長引く物価高に伴う節約志向と支出の選別です。1人あたりの予算は母の日が5,102円、父の日が4,736円となっており、物価高にさらされながらも昨年と同水準から微増にとどまっており、大きくは削られていません。生活必需コストが上昇する中で、家族イベントは「完全に削る対象」ではなく、回数や規模を調整しながらも残すべき「準必需品」的な扱いを受けていると考えられます。

 構造的に見れば、消費の優先順位の再編が進んでいます。家計が「必要・準必要・余裕」の線引きを厳しくする中、母の日への感謝は「守るべきイベント」として上位に残り、父の日は「あれば嬉しいが、なくても仕方ない」という一段低い優先順位に置かれやすい傾向がうかがえます。これは、限られた家計のパイをどこに配分するかという、家族消費のシビアな取捨選択の結果とも読み取れます。

 この傾向は、小売やギフト市場にも影響を及ぼします。プレゼントの内容は母へは「スイーツ」、父へは「飲み物」が首位ですが、この数値構造を踏まえると、期待値の高い母の日側に販促の重心が寄りやすい状況が続いていると考えられます。また、外食を控えて「自宅で少し良いもの」を楽しむといった、メリハリのある中間的な支出形態へのシフトも想定されます。

 今後、物価高の影響が続く限り、こうした「意味のある支出」だけを残す選別はさらに加速するでしょう。形式的な贈り物を続けるのではなく、それぞれの家族にとって本当に価値のあるイベントだけが残っていく可能性があります。母の日と父の日の意識差は、そんな成熟した消費社会への移行を示唆しているのかもしれません。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)

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