2026年09月26日
今回のニュースのポイント
積水ハウスの「しあわせ住まい研究所」と大阪公立大学健康科学イノベーションセンターは9月24日、「夜の庭が見えるリビング」で過ごすことが心身の疲労回復を促す可能性があると発表しました。被験者28人を対象に、30分間の疲労負荷作業を行った後、夜間の住宅展示場に設けた「夜の庭が見えるリビング」と「外が見えないリビング」でそれぞれ30分間休憩する比較実験を実施しました。庭が見える環境では、副交感神経活動の上昇やポジティブ感情の向上が確認されたほか、その後の作業におけるエラー数の増加が抑えられました。
本文
積水ハウスの研究機関「しあわせ住まい研究所」と大阪公立大学健康科学イノベーションセンター(水野敬特任教授)は、日中に外で仕事をしている人では在宅時間が夜間中心になることに着目しました。そこで、夜間において屋外の自然や明かりを感じられるリビング空間が、疲労からの回復や心理状態に与える影響を検証する共同研究を行いました。
■被験者28人による比較実験
実験は、実際の住環境に近い夜間の住宅展示場において実施されました。植栽を施し大開口サッシを通じて庭が見える「夜の庭が見えるリビング」と、「外が見えないリビング」の2つの条件が用意されました。
被験者28人は、画面に表示される数字の正誤を瞬時に判断する30分間の疲労負荷作業を行った後、各リビングで30分間休憩しました。評価は、脈波による自律神経機能の測定、10項目からなるVisual Analogue Scale(VAS)を用いた心理主観評価、および指定された条件に従い選択を行う作業パフォーマンス評価の3側面から多角的に分析されました。
■副交感神経活動の上昇と感情の変化
実験の結果、「夜の庭が見えるリビング」で休憩した場合にのみ、リラックス状態を示す副交感神経の活動指標が上昇しました。この指標の変化は休憩開始後の5分間で大きくなっており、短時間でもリラックス効果が得られる可能性が示されています。
心理面での主観評価においても違いが見られました。庭が見える環境で休憩した後は、「癒し」や「心が豊か」といったポジティブな感情の評価値が疲労負荷をかける前の状態を上回ったほか、「疲労感」や「ストレス」の数値も負荷前と同程度まで低下しました。一方、「外が見えないリビング」で休憩したケースでは、「疲労感」や「ストレス」の数値が負荷前より高い状態にとどまりました。
■作業効率低下の抑制も確認
作業パフォーマンス評価では、休憩後に数字と文字を選択する課題を実施しました。「外が見えないリビング」で休憩した後にエラー数が増加する傾向が見られたのに対し、「夜の庭が見えるリビング」で休憩した場合にはエラー数の増加が抑えられました。研究チームは、試験を通じて作業効率が低下しなかったことがうかがえるとしています。
■設計提案への応用と居住者からの声
積水ハウスは、今回の研究で得られた知見を、夜の庭を取り込む住まいの設計提案へ反映させていく方針です。
なお、これは28人を対象とした比較実験とは別に行われたオーナーへのヒアリングで、同社は「仕事で煮詰まった時に庭を見る」「夜寝る前にベンチに座って庭を眺める」といった回答を紹介しています。実際の居住者においても、夜の庭を見る行動が気持ちの切り替えやコミュニケーションにつながっている傾向が見られるとしています。
今後は、子どもから高齢者まで全世代が健やかに暮らし続けるための「ウェルエイジング研究」として、住環境を通じた健康維持の探究を進めるとしています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)
日産が挑む「移動するラウンジ」 新型エルグランドで高級ミニバン市場へ
何もしない時間にも価値がある時代へ 情報過多社会で注目される「余白」の重要性
夏バテは個人の問題から職場課題へ 正社員4割が経験、企業の暑さ対策にも注目
記事提供:EconomicNews
とれまがニュースは、時事通信社、カブ知恵、Digital PR Platform、BUSINESS WIRE、エコノミックニュース、News2u、@Press、ABNNewswire、済龍、DreamNews、NEWS ON、PR TIMES、LEAFHIDEから情報提供を受けています。当サイトに掲載されている情報は必ずしも完全なものではなく、正確性・安全性を保証するものではありません。当社は、当サイトにて配信される情報を用いて行う判断の一切について責任を負うものではありません。
Copyright (C) 2006-2026 sitescope co.,ltd. All Rights Reserved.
![]()