2015年04月09日
米オレゴン州ポートランド
エンタープライズ環境におけるコンピュータセキュリティ機能を策定するための国際標準化団体であるTrusted Computing Group(以下TCG、本部:米国オレゴン州ポートランド) は、本日、自動車に対して増大しているセキュリティ脅威に対処するソリューションとそれに基づく試作デモシステムを発表しました。自動車を制御する車載機器、具体的にはECUと呼ばれる多数のマイクロコンピュータ各々の完全性/その時点での状態の情報を、遠隔センターと自動車間で通信します。
米国上院議員 のエド・マーキー(Ed Markey)によって今年初めに出版されたレポートに拠れば、車載電子機器に対する遠隔からの侵入を防ぐための安全性基準は一貫性の無いものであり、僅かに二社の自動車メーカーのみが、侵入に即時対応して診断や有効な対応が可能である、と説明しています。*
TCG会員である富士通とトヨタIT開発センターは、4月22日に米国デトロイトで開催されるSAE 2015 World Congress & Exhibition (世界最大級の自動車関連団体主催の総会/展示会)で、講演とデモンストレーションを実施します。このセッションは、SAE自動車電子システムセキュリティ委員会の配下の、SAE自動車電子ハードウェアセキュリティ調査特別委員会によって行われます。
TCGの提案とデモシステムのコンセプトは、既に数百万台のパソコン、サーバー、タブレット、スマートフォン、ネットワーク機器に実装されている、TPM (Trusted Platform Module)とTNC(Trusted Network Connect)の仕様を幅広く活用する事です。TPMとTNCによって、以下の事を可能にします。
ECUで用いられているファームウェア/ソフトウェアの完全性検査を行い、報告する ECUで用いられる暗号鍵を生成、収納、管理する ECUの完全性の認証と保証を行う ECUに用いられるファームウェア/ソフトウェアのセキュアな更新を行う ECU内情報の書き戻しを防ぎ、記憶装置を安全に管理する自動車のための新しいTPM仕様
新しい仕様であるTCG TPM 2.0 Automotive Thin Profile, は特に、完全性、証明性、暗号鍵の管理を担保し、電子署名を検証し、安全なリモートインストールを支援します。この仕様は、自動車の制約的環境/条件である、温度、振動、限定的な記憶容量、使用電力制限、長期の製品/機器寿命に対応します。
TCGは、追加的な機能に対応するため、自動車ヘッドユニットへの実装に適した次世代TPM仕様の開発を計画しています。
上記TCG TPM 2.0 Automotive Thin Profileの共著者であるトヨタIT開発センターの小熊寿氏は「トヨタIT開発センターは、他のTCG会員と一緒に、自動車とリモートサービスセンターや他の施設とのセキュアな連携/通信を開発しており、自動車を利用されるすべてのお客様の安全と安心を担保するため、悪意ある攻撃や侵入に対してECUの完全性を守りたいと願っています。またセキュアな連携/通信を利用して、お客様をより豊かにする「つながるサービス」を提供したいと願っています。透明性と公平性の担保を支援できるTCGの技術は、これらすべての実現につながると考えます」「TCG会員である富士通に拠るデモは、TPMとTNCを如何に使うかを示し、その新しい仕様は、部品メーカーに対して彼らが製品を今から開発出来る設計指針を与えます。」と述べています。
TCG会員は、SAE自動車電子システムセキュリティ委員会とSAE自動車電子ハードウェアセキュリティ調査特別委員会の会議に参加しています。また、TCGは、米国運輸省道路交通安全局が「自動車に於ける電子制御システムの安全とセキュリティ」と題して意見を募集した際に意見を提出しました。さらに、自動車の遠隔ソフトウェア更新を検討している国際組織ITU-TのSG-17委員会、および多様なIoT (Internet of Things)機器をサポートする共通のサービスレイヤの標準化を目指す国際的な機器対機器(Machine to Machine)団体である oneM2Mとも連携して活動しています。
TCG活動への参加を希望される場合は、https://www.trustedcomputinggroup.org/join_nowから会員情報等をご覧ください。
TCGについて
TCG仕様およびTCG内作業部会の活動に関する詳細は、TCGの公式サイト(www.trustedcomputinggroup.org)よりご覧いただけます。
また、Twitter や LinkedInからも情報を入手いただけます。
*トラッキングおよびハッキング:セキュリティーとプライバシー間のギャップが米国ドライバーを危険にさらすhttp://www.markey.senate.gov/imo/media/doc/2015-02-06_MarkeyReport-Tracking_Hacking_CarSecurity%202.pdf
Tweetをお願いします:@TrustedComputin が新しい⾃自動⾞車向け仕様の#TPM で、⾞車のデータとECUのセキュリティーを確保。4⽉月22⽇日開催の@SAEIntl で@Toyota と@Fujitsu_global がデモを実施。http://ow.ly/L6sXh
本リリースに記載されたブランドおよび商標はそれぞれ各所有者に帰属します。
本記者発表⽂文の公式バージョンはオリジナル⾔言語版です。翻訳⾔言語版は、読者の便宜を図る⽬目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳⾔言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯⼀一のバージョンであるオリジナル⾔言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
連絡先
PR Works, Inc.
Anne Price, +1 602-330-6495
anne@prworksonline.com
Twitter:
@TrustedComputin
記事提供:ビジネスワイヤ
とれまがニュースは、時事通信社、カブ知恵、Digital PR Platform、BUSINESS WIRE、エコノミックニュース、News2u、@Press、ABNNewswire、済龍、DreamNews、NEWS ON、PR TIMES、LEAFHIDEから情報提供を受けています。当サイトに掲載されている情報は必ずしも完全なものではなく、正確性・安全性を保証するものではありません。当社は、当サイトにて配信される情報を用いて行う判断の一切について責任を負うものではありません。
Copyright (C) 2006-2025 sitescope co.,ltd. All Rights Reserved.
![]()