2024年09月18日
斉藤鉄夫国交大臣は17日までの記者会見で昨年度に北海道庁が行ったアイヌ生活実態調査の結果で「差別を受けた経験があると回答した人が29%」あったことに「アイヌであることを理由として差別することはあってはならない」と憂慮した。
そのうえで「特にSNSなどインターネット上の書き込みによる差別が多いなどの結果がとりまとめられた。SNS対応についてはアイヌ施策全体を担当する内閣官房でインターネット上の書き込みに対する削除申請に適切な対応を取るよう大手プロバイダ事業者に要請するなどの取組みを実施することとされている」と語った。
また「国土交通省としても内閣官房など関係省庁と連携し、国民の皆さまにウポポイにおいてアイヌ文化に触れていただくことなどを通じて、アイヌ文化の理解の促進に取組んでいきたい」と述べた。
北海道庁が昨年10月1日時点で実施した調査によると、調査対象5322世帯、1万1450人。それによると世帯の年間所得は100万円未満が5.8%、199万円までの世帯が全体の2割に上った。回答者の21%は「生活がとても苦しい」と答えた。
アイヌであることを理由に差別を受けたことがあるかでは、29%があると回答。自身が差別を受けた場面に関して最近3~4年の間のこととして、就職が10.5%、職場が15.8%、SNSの書き込みなどが31.6%とSNSでの差別が最も多かった。
差別を受ける原因では「人種的な偏見」が69.9%と最も多く、「アイヌ民族の歴史的・社会的背景に対する無理解」(54.9%)が続いた。(編集担当:森高龍二)
記事提供:EconomicNews
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