2025年09月26日
石破茂総理は国連総会一般討論演説で「国連が現在、果たすべき役割を果たしているか」と演説冒頭に強い疑問を投げ、安保理改革を強く呼びかけた。石破総理は常任理事国と非常任理事国の拡大を求めるとともに、常任理事国が持つ「拒否権」にも言及した。
この中で石破総理は「理事国の数を増やすに当たって、常任理事国の持つ拒否権の扱いにも留意をしなければならない。新たな常任理事国については拒否権を15年間凍結することを我々G4は提案している」とアピールした。
石破総理は「国際の平和と安全を守るための組織として、戦勝国を中心に創設された国連は80年経った今、当初期待された役割を果たしているのか。その機能を十全に発揮できているか。平和と安全は決して所与のものではない。積極的に努力していかなければ平和と安全はもたらされるものではない」と強調。
石破総理は「国連憲章に規定される国連の最も大事な目的は国際の平和及び安全の維持です。その主要な責任を負うのが安全保障理事会であり、国連の設立に主導的な役割を果たした5つの国には、安全保障理事会での常任ポストと拒否権という特別な権利が与えられ、そうであればこそ、特別な責任を負うことになる。安全保障理事会の下に、国連軍を創設することも規定された。安全保障理事会が機能しない場合を考慮して、各国の個別的自衛権や集団的自衛権が認められた」と経緯をとりあげた。
そして「しかし、安全保障理事会は常任理事国の拒否権ゆえに、多くの危機的なケースにおいて、必要な決定を下すことができなかった」と指摘。石破総理は「安保理の改革を今こそ断行しなければならない。常任・非常任、双方の理事国の拡大は必要。創設に比べて加盟国数が4倍に増えたにもかかわらず、常任理事国の数は創設された時のまま。むやみに理事国の数を増やせばよいわけではありません。しかしながら、安全保障理事会の実効性を損なわない形で代表性を高めることは可能だ」と提案した。
石破総理は「安全保障理事会の拡大を行い、国連が、より高い正統性をもって直面する諸課題に取り組むようになれば、少なくとも現在よりは良い組織、あえて言えば『今よりはまし』な組織になるはず」と苦言を呈した。(編集担当:森高龍二)
記事提供:EconomicNews
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