2026年03月18日
今回のニュースのポイント
・小幅な黒字、基調はなお赤字傾向: 2月の貿易収支は573億円の黒字となりましたが、季節調整値では3,742億円の赤字です。差引額は前年同月比で約9割減少しており、基調としてはなお赤字傾向が続いています。
・輸出・輸入ともに2月として最高水準に近い: 輸出は半導体等電子部品や建設用機械などの伸びにより、9兆5,716億円(前年比4.2%増)と2月として過去2番目、最高水準に近い額となりました。一方、輸入も円安や資源高を背景に9兆5,143億円(同10.2%増)と過去最高を記録。「強い外需」と「高コスト」が同時進行しています。
・円安155円台が重石、収支変動のリスク: 平均レートは1ドル=155.65円と前年から円安傾向が続いており、これが輸入額を大きく押し上げています。半導体サイクルや為替・資源価格の動向次第で、収支が大きく振れやすい局面が続きそうです。
財務省が発表した2026年2月の貿易統計速報によれば、貿易収支は573億円の黒字となりました。2カ月ぶりのプラス浮上ですが、季節調整値では依然として3,700億円超の赤字となっており、「輸出も伸びるが、それ以上に輸入コストが膨らむ」という、不安定な構造の上に成り立っています。
輸出を牽引したのは、半導体等電子部品や建設用機械などの伸びによる「強い外需」です。輸出額は9兆5,716億円と2月として過去2番目、最高水準に近い額を記録しました。しかし、輸入額も円安基調や資源・原材料価格の高止まりを背景に、9兆5,143億円と2月としての過去最高を更新。輸出の伸びを輸入のコスト増が大きく押し上げる「利幅の薄い黒字」の様相を呈しています。
地域別では、対中国輸入が35.4%増と大幅に拡大し、赤字幅が広がりました。アジア全体への輸出は7カ月連続で増加しているものの、黒字額は前年から約7割も縮小。かつてのようにアジア向け輸出で大きな黒字を稼いでいた構図から、黒字幅が細る局面に移っていることも見て取れます。
こうした収支構造は、国内経済にも影響を及ぼしています。エネルギーや原材料の輸入コスト増は、企業の仕入れ価格を通じて物価上昇圧力となり、家計の実質負担を押し上げ続けています。また、輸出の恩恵を享受できる外需依存の強い大企業と、コスト増の直撃を受ける内需中心の中小企業との間で、業況の「二極化」が鮮明になっています。
2月の平均レートは1ドル=155.65円。今後、さらに円安が進行したり、資源価格が再び上昇に転じたりすれば、今回のわずかな黒字は容易に赤字へと転じるリスクを孕んでいます。現在の黒字は、グローバルな半導体サイクルや為替、資源価格の動向という「外部環境」に強く左右される均衡状態にあり、変動次第では収支が大きく振れやすい局面が続きそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部)
2月貿易収支、573億円の黒字。半導体輸出が25%増と全体を牽引
貿易統計、赤字幅の縮小なるか。自動車輸出の回復と円安コストが交錯
設備投資4四半期連続増。機械受注は2005年以降で最大の伸び
記事提供:EconomicNews
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