大和総研、就職・転職時の各種証明書の確認を厳格化・効率化するデジタル証明書サービス「TrustX」の提供開始
大和総研

株式会社大和総研(代表取締役社長:望月 篤、本社:東京都江東区、以下「当社」)は、就職・転職時に必要となる各種証明書の確認を効率化・厳格化するデジタル証明書サービス「TrustX」(「TrustX」は商標登録出願中)の提供を開始しました。
1.サービス提供の背景
近年、経歴詐称や替え玉受験、証明書の偽造といった不正行為が社会問題化しています。運転免許証や大学の卒業証明書といった公的な証明書類の偽造を請け負うWebサイトも存在し、特に公的立場にある人物による経歴詐称は、現在の教育・認定制度全体への不信を招く深刻なリスクをはらんでいます。海外では既に、紙の証明書はもちろんのこと、PDFなどのデジタルデータであっても、真正性の確認が困難な形式の証明書は、信頼性を失いつつあります。このような状況のなか、企業や組織は履歴書や申告情報の真偽を厳格に確認できる仕組みを求めています。
さらに、日本では少子化による労働力人口の減少が進んでおり、2020年から2040年の20年間で約20%の減少が見込まれています。人材確保が難しくなるなか、企業は採用の幅を広げる「スキルベース採用」に取り組んでおり、卒業証明書や成績証明書に加え、スキルや経験を証明する「マイクロ・クレデンシャル」の確認が重要になってきています。しかし現在、これらの証明書は信頼性を失いつつある紙やPDFで提出されることが多く、採用現場での確認作業は煩雑で非効率となっており、企業にとって大きな業務負荷となっています。
TrustXは、こうした社会課題に対応する新たなインフラとして、証明書発行者・採用企業・個人の三者をつなぎ、各種証明書を改ざん困難なデジタル形式で、効率的に発行・管理・提出できる仕組みを提供します。
2.TrustXの概要
TrustXは、以下の三者に向けた機能を提供します。
(1) 教育機関・企業など、デジタル証明書の発行者向け機能
卒業証明書や成績証明書などのマクロ・クレデンシャルに加え、資格証明、検定合格証明、アルバイト歴証明、ボランティア参加証明など、マイクロ・クレデンシャルをデジタル証明書として発行可能です。証明書はDID※1/VC技術※2により、セキュリティを担保し、発行業務のDX化と学生支援の両立を実現します。
(2) 学生など、個人向け機能
学生は、自宅に居ながらスマホ1台で証明書の取得が可能です。取得した証明書は専用アプリで生涯にわたって管理でき、転職時や自身の活動の振り返りにも活用できます。デジタル証明書はPDF形式で出力・印刷も可能なため、採用企業から従来型の提出を求められた場合でも柔軟に対応できます。
TrustXで発行された証明書に加え、オープンバッジなど、既に保有している証明書の取り込みも可能です。対応フォーマットは今後順次拡充予定です。
(3) 採用企業向け機能
企業は、多数の学生から受領したデジタル証明書を一元管理し、横断的なデータ比較や検索が可能です。従来の紙やPDFは人が読むことを前提としており、1件ずつ開いて確認する必要がありました。デジタル証明書は、システム処理に適したフォーマットにより、採用業務の効率化や今後のAI活用にも寄与します。
【TrustXの概要図】
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出典:大和総研作成
今後も当社は、TrustXが教育機関、企業、学生の三者のDXを推進し、より使いやすく、信頼性の高いプラットフォームとなるよう、機能拡充を進めていきます。
TrustXにご関心のある教育機関、企業の皆さまは、ぜひお気軽にお問い合わせください。
※1 DID (Decentralized Identifier) とは、分散型デジタルIDを実現するための識別子。デジタルIDによって、ユーザーは自身のアイデンティティをデジタル空間で安全かつ主体的に管理することができる。関連する資格情報は、自らが管理するデジタルウォレットに保管され、選択的な情報開示が可能となる。ユーザー中心の分散型管理により、組織や国境を越えたデジタルIDの相互運用性が向上し、より柔軟で安全なデジタルアイデンティティエコシステムの実現が期待されている。
※2 VC(Verifiable Credentials)とは、検証可能なデジタル証明書。個人が自分の資格情報などを安全に管理し、提示先に必要な情報のみを選択的に提示することも可能。受け手はその真偽を簡単に検証でき、デジタル環境での安全な身分証明などが実現される。
【当社 会社概要】
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/110937/table/43_1_52f9b7b8b80cde0524901d7585f8583a.jpg?v=202509260516 ]
以上
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