エージェンティック エンタープライズへ:Salesforce、「Agentforce 360」を発表 AI時代における人間の可能性を拡大
株式会社セールスフォース・ジャパン

※本記事は2025年10月13日に米国で公開された
Welcome to the Agentic Enterprise: With Agentforce 360, Salesforce Elevates Human Potential in the Age of AIの抄訳です。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
[画像:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/41550/308/41550-308-91951e93394e4aaa6d917b883d6c7e58-1024x576.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2025年のDreamforceでSalesforceは、20年にわたり顧客、データ、信頼を結びつけてきた取り組みを次なるビジネスのステージへ進化させ、エージェンティック エンタープライズの到来を発表。AIは人間に代わるものではなく人間の可能性を拡大するものへ
人間とAIエージェントが信頼性の高い単一のシステムで連携するために設計された、世界初のプラットフォームとして「Agentforce 360」を発表。あらゆる従業員がより多くの成果を上げ、あらゆる顧客接点でより高い価値を提供し、あらゆる企業がこれまでにないインテリジェンスとスピードをもって運営可能に
米国Salesforce(以下、Salesforce)は本日、1年にわたる変革の集大成となる「Agentforce 360」の提供開始を発表いたしました。これは
AI時代における業務の進め方を再定義するものです。
他社がいまだ企業向け
エージェンティックAIの可能性を提示し始めたばかりである一方、Salesforceは過去1年間にわたり、4回ものメジャーリリース、数千社もの顧客による導入、そして自社を「
カスタマーゼロ」として、エージェンティック エンタープライズを現実のものとしてきました。
エージェンティック エンタープライズ(英語)は、AIが人間に取って代わるのではなく人間の可能性を拡大させる新たな働き方のモデルです。この環境では、AIが稼働することによって、すべてのチームが24時間365日情報を活用することができます。営業の見込み顧客を見逃すことはなく、サービスは休むことなく提供され、AIパートナーと共に、従業員一人ひとりがより迅速により賢明な意思決定を行うことが可能です。その結果、生産性や顧客とのつながり、そして成長に新たな時代が訪れるのです。
Salesforceの会長 兼 CEOであるマーク・ベニオフ(Marc Benioff)は次のように述べています。「私たちは今、エージェンティック エンタープライズの時代を迎えようとしています。これは、AIがこれまでにない形で人間の可能性を高める時代です。Agentforce 360により、信頼性の高い単一のプラットフォーム上で人間、AIエージェント、データがつながり、あらゆる従業員と企業がこれまで考えられなかった成果を達成することが可能となります」
26年にわたる信頼を礎としたイノベーションの年
世界で最も優れた信頼性を誇るSalesforceのカスタマープラットフォームとして築いてきた基盤により、これらすべてが実現しました。CRM、自動化、分析を支えてきたテクノロジーがまさに現在、
AIエージェントを駆動しています。あらゆるワークフローをインテリジェンスへ、あらゆる従業員を生産性を何倍にも高める存在へ、あらゆる顧客インタラクションをインパクトのある瞬間へと変えているのです。
過去12か月間、Salesforceは数千社の顧客と緊密に連携し、以下の4つのメジャーリリースを通じてAgentforceを進化させてきました。これらの取り組みにより、本日のAgentforce 360の発表が実現しました。
- Agentforce(2024年10月):初のエンタープライズAIエージェントプラットフォームの提供を開始しました。- Agentforce 2(2024年12月):より予測可能で、高度にグラウンディングされた出力を実現するため、Atlas推論エンジンを改良しました。- Agentforce 2dx(2025年3月):あらゆるワークフロー(プロアクティブな動作、トリガー起動、クロスファンクショナル)へのAIエージェント組み込みを実現しました。- Agentforce 3(2025年6月):相互運用性とガバナンスを強化し、企業がエージェントの規模拡大に備えるための基盤を提供しました。
これらの重要なマイルストーンにより、Agentforce 360が誕生しました。これはSalesforceをCRMの枠を超えて変革するもので、AIエージェントが顧客にサービスを提供するだけでなく、従業員の能力強化、業務の効率化、そして他のAIエージェントとの連携を実現するものです。
変革を支える基盤
Agentforce 360は、エージェンティック エンタープライズを構成する4つの要素を独自に統合しています。
-
Agentforce 360 Platform:エンタープライズグレードのAIエージェントを支える基盤です。新たに会話型ビルダー、制御性と精度を高めるハイブリッド推論、音声機能を搭載しました。- Data 360:信頼性の高い統合データレイヤーで、全てのAIエージェントにコンテキスト(文脈)を提供します。Intelligent Context や Tableau セマンティックなどのイノベーションにより、企業は非構造化データや分析結果を、AIのための豊富な文脈および理解へと変換できるようになります。- Customer 360アプリ:セールス、サービス、マーケティング、ビジネスオペレーションなど、あらゆる企業のビジネスロジックと組織の知見は、あらゆる顧客とプロセスを内側から深く理解するAIエージェントによって実現されます。- Slack:人間とAIエージェントが協働するための会話型インターフェース。ナレッジ、アクション、データをリアルタイムで結びつけます。
この独自の統合されたアプローチにより、企業は、ガバナンスと信頼性の高いデータに基づいてグラウンディングされたAIエージェントの展開、チームやワークフローを横断した連携、Slack上で人間や他のAIエージェントとの直接的な協働、既存のプロセス、ビジネスロジック、データインフラの活用を実現できます。さらに、オープンなエコシステムにより、パートナー企業は各業界向けにカスタマイズされたソリューションやサービスを通じてSalesforceのテクノロジーをあらゆる産業へ拡張することが可能となります。
顧客による実証。Salesforce社内での実績
Agentforce 360は単なるAIパイロットではありません。すでにSalesforce社内および業界全体で業務を変革しています。Salesforce社内では、Agentforce 360を活用し、営業、IT、
サポート(英語)部門における日常業務を処理することで、従業員が戦略立案や創造性、顧客との関係構築に注力することが可能となっています。
12,000社の顧客にAgentforce 360は変革をもたらす成果を提供してきました。
Redditは、サポートケースの46%を回避し、解決時間を84%短縮しました。平均応答時間は8.9分から1.4分に短縮されました。「この効率化により、複雑なタスクに対するオンデマンド支援の提供、広告主様の満足度を20%向上させることが可能となり、また営業担当が反復的な問い合わせから解放されました」- 営業戦略・運営担当副社長 ジョン・トンプソン(John Thompson)氏
Adeccoでは、一般的な勤務時間外における採用の候補者との会話の51%を、AIエージェントが対応しました。「Agentforceにより、大量の業務を自動化することが可能となり、採用担当者の時間を戦略的に解放し、質の高い顧客エンゲージメントに集中できるようになりました」IT&デジタルトランスフォーメーション担当SVP ピエール・マトゥシェ(Pierre Matuchet)氏
OpenTableは、顧客とレストランからの問い合わせの70%を自律的に解決しました。「Agentforceは、当業界が求める温かみある最上級のサービスを提供してくれました。導入後わずか数週間で、当社のレストラン向けAIエージェントが問い合わせの70%を処理できるようになりました。これは従来のチャットボットと比べて著しい改善です」 - グローバルカスタマーサクセス担当SVP ジョージ・ポコルニー(George Pokorny)氏
Engineは、処理時間を15%短縮し、年間200万ドル以上のコスト削減を実現しました。「Agentforceは業界を変革する存在です。その音声機能により、当社独自のブランド体験を直接お客様にお届けし、信頼される会話を大規模に展開できるようになります」- CEO エリア・ウォーレン(Elia Wallen)氏
1-800Accountantは、確定申告の時期に90%の問合せ対応を回避することができました。「Agentforceにより、お客様へリアルタイムに更新情報を提供、節約額の明示、そして専門家に対して事前準備したアジェンダの提供が可能となりました。これにより、当社のチームはお客様のより複雑なニーズに注力し、成功を支えることに専念できるようになりました」 - 最高技術責任者(CTO) ライアン・ティープルズ(Ryan Teeples)
さらに詳しく:Agentforce 360の新機能について
Agentforce 360は、エンタープライズグレードのAIエージェントを構築、展開、管理するための、これまでで最も先進的な機能を提供します。これらの革新は、プラットフォームからデータ、カスタマーアプリケーション、Slackに至るまで、Salesforceエコシステム全体に及びます。
Agentforce Platform:より予測可能に、より人間らしく
Agentforce 360は、これまでで最も信頼性が高く、アクセスしやすいAIエージェントを導入します。人間と共に推論し、行動し、協働するよう設計されています。
- Agentforce Builder:チームが自然言語を用いてAIエージェントの設計、テスト、デプロイを行える新たな会話型開発スタジオです。手動設定は不要です。- Agentforce Voice:IVRシステムを自然なリアルタイム会話へと変革するネイティブ音声レイヤーです。低遅延文字起こし、リアルな音声合成、Salesforceとの深い統合を実現します。音声機能は、Amazon Connect、Five9、NiCE、Vonageなど、主要なエンタープライズ向けCCaaS(Contact Center as a Service)パートナーと互換性があります。- ハイブリッド推論&AIエージェントスクリプト:決定論的ワークフローと、精度と適応性を高める柔軟なLLM推論を組み合わせます。開発者は設定可能なAtlas推論エンジンを搭載したAgent Scriptを用いて、ガードレール、ツール使用、ロジックを定義できます。-
Agentforce Vibes:ローコード開発をAI領域に拡張し、開発者は企業データとガバナンスに基づいたアプリケーションを「バイブコーディング」で構築できるようになります。- オブザーバビリティ:新たなダッシュボードにより、推論プロセス、精度、コンプライアンスの監視が可能となり、時間の経過とともに信頼性を向上させることができます。
Data 360:データをコンテキスト(文脈)へと変換
Data 360は、構造化データと非構造化データの両方を有効化し、すべてのAIエージェントにビジネスコンテキストとパーソナライゼーションを提供します。
- Intelligent Context:PDFや図表などの非構造化コンテンツにAIエージェントがアクセス可能となり、トラブルシューティングや分析といった実際の業務においてユーザーを支援します。- Tableau セマンティック:データをビジネス言語に変換し、Customer 360セマンティックデータモデル(SDM)を通じてクラウド間での指標の一貫性を確保します。パートナーであるDatabricks、dbt Labs、Snowflakeと連携し、Salesforceはプラットフォーム横断での標準化されたセマンティクスを実現しています。
Customer 360アプリ:業務フローにおけるAIエージェント
Salesforceのアプリケーションには、ビジネスワークフロー内で直接動作する会話型AIエージェントが組み込まれるようになりました。
- Agentforce Sales:見込み客の発掘、適格性の判断、見積書の作成を自動化し、最適な次のアクションを提案します。- Agentforce Marketing:キャンペーン、カスタマージャーニー、マーケティング資産を自律的に構築・展開します。- Agentforce Service:サービス向けCommand Centerを強化し、プロアクティブで常時稼働のサポートを実現します。- Agentforce Field Service:スケジューリングを自動化し、Esri経由でライブマップを統合、音声入力によるデータ入力機能でハンズフリーでのデータ収集を可能にします。- Agentforce Revenue Management:AIエージェントが見積作成、請求処理、および消費量管理を支援することで、営業、オペレーション、請求チームを強化し、予測可能な成長を実現できます。- Agentforce Commerce:会話型でガイド付きのショッピング体験と決済により、購入者のコンバージョン率向上と購買力の拡大を支援します。- Agentforce IT Service:ポータルからのチケット発行という時代を終わらせ、専門的なAIエージェントを導入することで、ITコストの削減と従業員の生産性向上を支援します。従業員が働くあらゆる場所(SlackやMicrosoft Teamsを含む)で、24時間365日対応の会話型サポートを提供します。Box、CrowdStrike、Google、IBM、Okta、Oracle Netsuite、Workday、Zoomなどのパートナー企業から提供される100以上の事前構築済みコネクタ、統合機能、ワークフローを利用可能です。- Agentforce 360 for Industries:Agentforce Life Sciences、Agentforce Public Sector、Agentforce Manufacturingなど、新たに用意された業界特化型ソリューションにより、あらゆる業界において価値創出までの時間を大幅に短縮します。
Slack:企業向けエージェンティックOS
Slackは、人間とAIエージェント、アプリ、データがリアルタイムでつながるシステムとなります。
- Slackファーストアプリ:Agentforce Sales、IT Service、HR Service、Tableau Nextは、Slackから離脱することなく、インサイトの可視化やアクションの実行が可能です。- Channel Expert Agent:リアルタイムの企業知識検索により、チャンネル内で専門知識を常時提供できます。- Enterprise Search:Google Drive、GitHub、Jiraなどを横断した自然言語による回答を実現します。- 再設計されたSlackbot:文書の作成支援、メッセージの要約、Slack ハドルミーティングメモ作成など、コンテキスト(文脈)を認識するアシスタント機能を提供します。- モデルコンテキストプロトコル(MCP):Anthropic、Dropbox、OpenAIなどのサードパーティAIを新たなAPIで統合し、リアルタイムのナレッジ提供と自動化を実現します。
パートナー:Agentforce 360エコシステムの拡大
Salesforceのパートナーエコシステムは、Agentforce 360全体に拡張・統合され、あらゆるユースケースに対応するアプリケーションとAIエージェントを提供するとともに、深い業界知見をもって顧客の成功を推進します。
- Agentforceとホスティング方法の拡張されたカスタマーモデル選択:顧客はAmazon Bedrockを通してAnthropic、GoogleのGeminiのモデル、OpenAIの機能をSalesforceの体験に直接組み込むことが可能となります。- SlackネイティブのAgentExchange:SlackがAIエージェントの主要なマーケットプレイスへと変化します。AgentforceのAIエージェントを拡張する数百ものパートナー企業によって構築されたアクションやMCPサーバーを基盤に、チームはAnthropic(Claude)、Cursor、Google Cloud、OpenAI(ChatGPT、Codex)、Perplexity、Vercel、WRITERといったパートナー企業から提供されるAIエージェントやアプリを、Slackワークスペース内でネイティブに発見、試用、インストールできるようになりました。
提供時期:
Agentforce 360は、本日よりグローバルで利用可能です。今後数か月間、パイロット版およびベータ版を通じて継続的なイノベーションを提供予定です。
詳細情報:
- Agentforce 360についての詳細は、
こちら(英語)。
Salesforceについて
Salesforceは、あらゆる規模の企業がエージェンティック エンタープライズへと変革することを支援します。人とAIエージェント、アプリケーション、データを信頼性の高い単一のプラットフォームへ統合することで、前例のない成長とイノベーションを実現します。
Salesforceのコーポレートサイトにある「ニュース&インサイト」では、日本向けの最新情報をご紹介しています。詳細は、
salesforce.com/jp/news/ をご覧ください。
本プレスリリースやその他のプレスリリース、または公式に言及されている未提供のサービスや機能は現在利用できないものであり、予定通りに、または全く提供されない可能性があります。お客様は、現在利用可能な機能に基づいて購入をご判断くださいますようお願いいたします。
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes