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OKI、JICAビジネス化実証事業にてインドネシア国鉄と協働し、鉄道インフラの防災・維持管理に向けた遠隔斜面監視実証実験を実施

OKI

OKI、JICAビジネス化実証事業にてインドネシア国鉄と


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17036/840/17036-840-fdd73c4881b64330b11208a28145cbe1-1000x190.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


OKIは、東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:喜㔟 陽一、以下JR東日本)と共同で採択されたJICA中小企業・SDGsビジネス支援事業~ビジネス化実証事業~(注1)の一環として、インドネシア国鉄PT Kereta Api Indonesia(本社:インドネシア・バンドン、以下KAI)と協働し、電源・通信の配線不要なゼロエナジーIoTシリーズ(以下「ZE-IoTシリーズ」)を活用した線路沿い斜面の遠隔監視実証実験を約7ヶ月間インドネシアで実施しました。本実証では、NB-IoT(注2)通信を利用した無線センサーとカメラを用いる「ZE-IoTシリーズ」が、雨量が多く高湿度な現地環境でも安定してモニタリングが可能であること、ならびに鉄道インフラの防災強化や維持管理効率化に効果があることを確認しました。今回の成果をもとに、同様の課題を抱える他の地域や国・分野への展開も視野に、鉄道をはじめとするインフラの防災・維持管理の高度化に貢献していきます。

近年、インドネシアをはじめ各国では気候変動による地滑りや洪水が頻発し、鉄道などの交通インフラに深刻な被害が生じています。従来、現場状況を把握するためには、現場へ赴き点検作業を行う必要があり、現場までの移動時間や点検にかかるコスト、災害現場に向かう保守員の安全確保が課題となっていました。そのため、遠隔監視技術による早期異常把握と効率的な保守体制の構築は、インフラ事業者にとって喫緊の課題です。

本実証では、KAIの線路沿い斜面に「ZE-IoTシリーズ」の無線加速度センサーおよびゼロエナジー高感度カメラを設置し、継続的なデータ収集を行いました。設置作業は短時間で完了するため、今後現場の負担軽減につながることが期待されます。各センサーは、NB-IoT通信を用いて遠隔地からリアルタイムに斜面の傾斜角や微細な変動を検知し、カメラは昼夜を問わず現場画像を鮮明に取得しました。約7か月間にわたる運用のなかで、インドネシア特有の高温多湿・多雨環境でもシステムの安定動作が確認され、気象条件に左右されることなくデータ収集・通信が可能であることを証明しました。さらに、実証実験の結果、遠隔から精度高く傾斜変動や異常兆候の早期把握が実現できることを確認しています。これにより、人的巡回や現地点検作業を大幅に削減できたほか、異常発生時には即座に状況を把握し、迅速な対応が可能となることを実証しました。これらの成果は、KAIの安全運行への貢献に加え、効率的かつ持続的な鉄道インフラの維持管理の実現につながりました。

本実証実験で得られた成果は、今後インドネシア国内のみならず、周辺国や他地域への展開を視野に入れ、グローバル市場でのさらなる成長を目指します。今後も中期経営計画の重点施策として、社会インフラ分野の技術力を活かし、グローバルでの価値創出と社会課題解決に向けた取り組みを強化してまいります。

KAIからは、以下のコメントが寄せられています。
JICA中小企業・SDGsビジネス支援事業の一環として、先進的なセンサー技術を現場に直接導入・運用するOKIの取り組みを高く評価します。今回の協業は、KAIが進めている鉄道インフラ管理のデジタルトランスフォーメーションに沿った、知見の移転と最先端のデジタル技術の導入における重要な一歩です。このようなIoTを活用した革新的なモニタリングソリューションの適用は、線路の運用・保守の持続可能性、安全性、効率性の大幅な向上に寄与すると確信しています。

実証実験の概要

目的:加速度センサーによる斜面監視、高感度カメラによる現場監視
設置期間:2025年1月~2025年7月
場所:インドネシア・プルワカルタ
内容:機器の有用性とデータ通信の確認
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17036/840/17036-840-9861c683c8755e6353efe5296849884d-1000x530.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
インドネシア国鉄沿線での実証実験の様子


ZE-IoTシリーズ

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/17036/840/17036-840-701507ef029b73e49ec2b3646dc777a7-500x317.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
ZE-IoTシリーズシステムの構成と特長
商用電源や通信工事を必要とせず、太陽光発電やバッテリーなどの外部電源と省電力無線通信技術を活用し、斜面や橋梁、河川といったインフラ設備の遠隔モニタリングを実現するIoTソリューションです。国内では多数の導入実績があり、河川の水位、斜面の傾斜角、構造物の固有振動数といった各種データを多様なセンサーで常時計測。データは自動的にクラウドに送信され、変化・異常を時系列で可視化できます。




また、高感度カメラを組み合わせることで、昼夜を問わず鮮明な画像の取得が可能です。インフラ管理者は、これらの計測データや画像をパソコンやスマートフォンのブラウザからリアルタイムで確認でき、遠隔地でも現場状況を把握できます。

用語解説

注1:中小企業・SDGsビジネス支援事業(JICA Biz)~ビジネス化実証事業~
開発途上国の社会課題とニーズを理解し、課題解決に資する製品/サービス・技術・ノウハウを有する企業から募集を行い、それらの製品/サービス等のニーズ確認や実証活動、ビジネスモデルの検証等を行う事業。本実証活動は、2023年度にJR東日本とOKIの共同で採択されたプロジェクトとして実施しました。

注2:NB-IoT
Narrowband Internet of Thingsの略。低消費電力で広範囲にわたるIoTデバイスの接続を実現する通信方式。

リリース関連リンク

OKI Webサイト「ゼロエナジーIoTシリーズ」
「ゼロエナジーIoTシリーズ」英語版紹介動画

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