【化膿性汗腺炎】認知度わずか12.3%、患者の83.7%が「ニキビや粉瘤」と誤認|300名調査で判明した診断遅れの実態と保険適用治療の選択肢
医療法人社団鉄結会

繰り返すワキ・おしりのしこり・腫れは放置禁物|皮膚外科医が解説する早期受診と正しい治療選択の重要性
【結論】本調査のポイント
結論から言うと、ワキの下やおしりに繰り返しできるしこりは、ニキビや粉瘤ではなく「化膿性汗腺炎」という慢性皮膚疾患の可能性があります。治療は皮膚科または形成外科で保険診療が可能であり、軽症であれば抗菌薬などの内服治療、中等症以上では外科的切除や生物学的製剤が選択肢となります。同じ場所に3回以上繰り返す場合は、早期に皮膚科専門外来を受診することをお勧めします。
・化膿性汗腺炎の認知度はわずか12.3%で、87.7%が病名すら知らない状態
・繰り返すしこりを経験した人の83.7%が「ニキビ」「粉瘤」「おでき」と自己判断していた
・医療機関受診までに平均2.4年を要し、その間に症状が悪化したケースが67.3%
用語解説
■ 化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)とは
化膿性汗腺炎とは、ワキの下、鼠径部(そけいぶ)、おしり、乳房下などのアポクリン汗腺が多い部位に、痛みを伴うしこりや膿がたまる腫れが繰り返し生じる慢性炎症性皮膚疾患である。毛包(毛穴)の閉塞から始まり、細菌感染を繰り返すことで瘻孔(ろうこう:トンネル状の穴)を形成し、難治化することが特徴である。
■ 粉瘤(ふんりゅう)とは
粉瘤とは、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に古い角質や皮脂が溜まって徐々に大きくなる良性腫瘍である。表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)とも呼ばれ、感染を起こすと赤く腫れて痛みを伴うが、化膿性汗腺炎と異なり基本的に単発で、手術で袋ごと摘出すれば再発しにくい。
■ 生物学的製剤(せいぶつがくてきせいざい)とは
生物学的製剤とは、遺伝子組み換え技術などを用いて作られた、特定の免疫物質をピンポイントで抑制する薬剤である。化膿性汗腺炎ではTNF-α阻害薬(アダリムマブ)やIL-17A阻害薬(セクキヌマブ)が保険適用となっており、中等症から重症例に対して高い効果を示す。
化膿性汗腺炎・粉瘤・ニキビの違い
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/56499/table/270_1_6cbf4127a3fc299d123a9190d476bb7e.jpg?v=202609081015 ]
※当院監修医師の30,000件以上の皮膚外科手術実績に基づく分類です。症状には個人差があり、正確な診断には医師の診察が必要です。
医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、ワキやおしりに繰り返すしこり・腫れを経験したことがある全国の20~60代男女300名を対象に「化膿性汗腺炎に関する認知度調査」を実施しました。調査の結果、この疾患の認知度が著しく低く、多くの方がニキビや粉瘤と誤認して長期間放置している実態が明らかになりました。
調査背景
ワキの下やおしりに繰り返しできる痛みを伴うしこりは、一般的に「またニキビができた」「おできかな」と自己判断され、市販薬での対処や放置によって症状が悪化するケースが少なくありません。しかし、これらの症状が「化膿性汗腺炎」という慢性皮膚疾患である可能性は、一般にほとんど認知されていません。化膿性汗腺炎は日本での有病率が約0.1~0.3%と推定され、適切な治療を受けないまま瘻孔(トンネル状の穴)形成や瘢痕化が進行し、QOL(生活の質)を著しく低下させることがあります。当院では、この疾患に対する正しい理解を広め、早期受診・早期治療の重要性を啓発するため、本調査を実施しました。
調査概要
調査対象:ワキの下・鼠径部・おしりのいずれかに繰り返すしこりや腫れを経験したことがある全国の20~60代男女
調査期間:2026年8月17日~8月26日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果 【調査結果】認知度わずか12.3%、9割近くが病名すら知らない
設問:「化膿性汗腺炎」という病名を知っていましたか?
[画像1:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/270/56499-270-303667e24631f9ecf77bc25cd8afb837-983x883.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
化膿性汗腺炎の認知度は極めて低く、87.7%が病名すら知らない状態でした。「詳しく知っている」と回答した4.0%の大半は、自身または家族が診断を受けた経験者であり、一般的な認知はほぼ皆無といえます。この認知度の低さが、受診遅れの最大の要因と考えられます。
【調査結果】83.7%がニキビ・粉瘤・おできと誤認していた
設問:繰り返すしこりや腫れについて、何だと思っていましたか?(複数回答可・最もあてはまるもの)
[画像2:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/270/56499-270-cedbfa07b0b79158a1b983aa8a13d46b-1485x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
繰り返すしこりを経験した人の83.7%が「ニキビ」「粉瘤」「おでき」のいずれかと自己判断していました。特に「ニキビ・吹き出物」との誤認が38.3%と最多で、市販のニキビ薬で対処しようとするケースが多いと推測されます。化膿性汗腺炎と正しく認識していた方はわずか5.0%でした。
【調査結果】半数以上が1年以上放置、受診まで平均2.4年
設問:症状を自覚してから医療機関を受診するまでにどのくらいの期間がかかりましたか?
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/270/56499-270-560e19ab07a94c326e52d1794d738c24-1485x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
医療機関を受診するまでに1年以上を要した方が60.7%に上り、平均受診期間は約2.4年でした。「5年以上または未受診」も11.7%存在し、長期間にわたって症状を抱えながら適切な治療を受けていない実態が浮き彫りになりました。受診の遅れは症状の重症化に直結します。
【調査結果】「自然に治ると思った」が最多で42.0%
設問:医療機関を受診しなかった(遅れた)理由は何ですか?(最もあてはまるもの)
[画像4:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/270/56499-270-d759de070c1d9b100ddd36d4fded3984-1486x881.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
受診が遅れた最大の理由は「自然に治ると思った」で42.0%でした。化膿性汗腺炎は一時的に症状が落ち着くことがあるため、治ったと誤解されやすい疾患です。また「恥ずかしくて受診できなかった」が18.7%と、発生部位がデリケートな場所であることも受診の障壁になっていることがわかりました。
【調査結果】保険適用を知っていたのはわずか15.7%
設問:化膿性汗腺炎の治療に保険診療が適用されることを知っていましたか?
[画像5:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/56499/270/56499-270-216e17e5c60a725e4b3f052fee571599-819x883.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
化膿性汗腺炎の治療に保険診療が適用されることを知っていた方はわずか15.7%でした。現在は抗菌薬などの内服治療だけでなく、生物学的製剤(アダリムマブ、セクキヌマブ)や外科的治療も保険適用となっています。費用面での不安から受診をためらっている方に、この情報が届いていない現状は大きな課題といえます。
調査まとめ
本調査により、化膿性汗腺炎は認知度がわずか12.3%と極めて低く、繰り返すしこりを経験した方の83.7%がニキビや粉瘤と誤認していることが明らかになりました。その結果、医療機関受診までに平均2.4年を要し、6割以上が1年以上症状を放置していました。受診の遅れは症状の慢性化・重症化を招き、治療が困難になるリスクを高めます。また、保険適用で治療できることを知らない方が84.3%に上り、正しい情報の普及が急務であることが示されました。
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚外科医として15年以上、30,000件を超える皮膚腫瘍・皮膚外科手術を経験してきた立場から申し上げると、ワキやおしりに繰り返すしこりがある方は、できるだけ早く皮膚科または形成外科を受診していただきたいと考えています。
化膿性汗腺炎は、ニキビや粉瘤とは異なり、毛包の閉塞から始まる慢性炎症性疾患です。一度炎症を起こすと、皮下でトンネル状の瘻孔を形成し、そこから繰り返し感染・排膿を起こすようになります。放置すればするほど病変は広がり、最終的には広範囲の皮膚切除が必要になることもあります。
診断において最も重要なのは「繰り返し」というキーワードです。同じ場所に3回以上しこりや膿がたまる経験をされた方は、高い確率で化膿性汗腺炎を疑う必要があります。特にワキの下、鼠径部、おしり、乳房の下など、アポクリン汗腺が多く、皮膚がこすれやすい部位に好発します。
治療は重症度に応じて段階的に選択されます。軽症であれば抗菌薬の内服やステロイド局所注射で対応可能ですが、中等症以上では生物学的製剤や外科的切除が検討されます。2016年にアダリムマブ、2022年にセクキヌマブが化膿性汗腺炎に対して保険適用となり、治療の選択肢は大きく広がりました。
当院では、まず正確な診断を行った上で、患者様の症状やライフスタイルに合わせた治療計画を立てています。「恥ずかしい場所だから」と受診をためらう方も多いですが、皮膚科・形成外科では日常的に診療している部位ですので、安心してご相談ください。
【エビデンス】日本皮膚科学会の「化膿性汗腺炎診療の手引き」では、Hurley分類による重症度評価に基づいた治療アルゴリズムが示されています。当院監修医師の臨床経験においても、早期に適切な治療を開始した症例では、瘻孔形成前に病勢をコントロールできるケースが多く、早期発見・早期治療の重要性を実感しています。
化膿性汗腺炎を疑うべきサイン
・同じ場所(ワキ・鼠径部・おしり)に3回以上しこりや膿がたまる
・ニキビ薬や抗菌薬を塗っても改善しない
・しこりが複数連なったり、膿が出る穴が複数できる
・強い痛みを伴い、日常生活に支障をきたす
保険適用で受けられる治療選択肢
・抗菌薬内服・外用(軽症~中等症)
・生物学的製剤(アダリムマブ・セクキヌマブ)(中等症~重症)
・外科的切除・皮弁形成術(中等症~重症、瘻孔形成例)
・ステロイド局所注射(急性炎症の緩和)
受診時に伝えると診断に役立つ情報
・症状が始まった時期と経過
・繰り返した回数と頻度
・家族に同様の症状がある方がいるか
・喫煙習慣の有無(喫煙は増悪因子)
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. ワキの下に繰り返すしこりができるのはなぜですか?
A. 同じ場所に繰り返す場合は、ニキビではなく化膿性汗腺炎の可能性があります。
化膿性汗腺炎は、アポクリン汗腺が多い部位の毛包(毛穴)が閉塞し、そこに細菌感染を繰り返すことで発症する慢性皮膚疾患です。本調査では、繰り返すしこりを経験した方の83.7%がニキビや粉瘤と誤認していましたが、同じ場所に3回以上繰り返す場合は化膿性汗腺炎を強く疑う必要があります。遺伝的素因、喫煙、肥満などがリスク因子として知られています。
Q2. 化膿性汗腺炎はどうやって治しますか?
A. 重症度に応じて、内服薬・生物学的製剤・外科手術などが保険適用で選択可能です。
治療は重症度(Hurley分類)によって異なります。軽症(ステージI)では抗菌薬内服や外用薬で対応し、中等症~重症(ステージII~III)では生物学的製剤(アダリムマブ、セクキヌマブ)や外科的切除が検討されます。本調査では保険適用を知っていた方がわずか15.7%でしたが、現在はこれらの治療すべてが保険診療の対象となっています。
Q3. おしりのできものが何度も膿むのは何科に行けばいいですか?
A. 皮膚科または形成外科を受診してください。
おしりに繰り返し膿がたまる場合は、化膿性汗腺炎や毛巣洞(もうそうどう)などの疾患が疑われます。本調査では「何科を受診すべきかわからなかった」方が12.0%、「恥ずかしくて受診できなかった」方が18.7%いましたが、皮膚科・形成外科ではデリケートな部位の診療を日常的に行っています。プライバシーに配慮した診察を受けられますので、早めの受診をお勧めします。
Q4. 化膿性汗腺炎と粉瘤の違いは何ですか?
A. 化膿性汗腺炎は「繰り返す」、粉瘤は「単発で袋がある」という違いがあります。
粉瘤は皮膚の下に袋ができてその中に角質が溜まる良性腫瘍で、手術で袋ごと摘出すれば基本的に再発しません。一方、化膿性汗腺炎は毛包の閉塞から始まる炎症性疾患で、同じ部位に繰り返し発症し、複数のしこりが連なったり、トンネル状の瘻孔を形成することが特徴です。本調査では24.7%が粉瘤と誤認しており、正確な診断には医師の診察が必要です。
Q5. 化膿性汗腺炎を放置するとどうなりますか?
A. 症状の慢性化・広範囲化が進行し、治療が困難になるリスクがあります。
化膿性汗腺炎を放置すると、皮下にトンネル状の瘻孔が形成され、そこから繰り返し感染・排膿を起こすようになります。本調査では受診までに平均2.4年を要し、その間に症状が悪化したと感じた方が67.3%に上りました。重症化すると広範囲の皮膚切除や皮弁形成術が必要になることもあり、早期発見・早期治療が極めて重要です。
放置のリスク
・瘻孔(トンネル状の穴)形成による慢性的な膿の排出と悪臭
・瘢痕(ケロイド様の傷跡)の形成と皮膚の引きつれ
・広範囲への病変拡大による治療困難化
・強い痛みや見た目の変化によるQOL(生活の質)の著しい低下
・扁平上皮がんへの移行リスク(長期間放置した重症例でまれに報告)
こんな方はご相談ください|受診の目安
・同じ場所(ワキ・鼠径部・おしり)に3回以上しこりや膿がたまる
・市販のニキビ薬や塗り薬を使っても改善しない
・しこりが複数連なったり、膿が出る穴が複数できた
・強い痛みがあり、座る・腕を動かすなどの日常動作に支障がある
・家族に同様の症状がある方がいる
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・皮膚腫瘍・皮膚外科領域で30,000件以上の手術実績を持つ監修医師による診療
・化膿性汗腺炎の重症度評価から治療計画まで一貫して対応 ※新宿院皮膚科一般外来のみでの対応となります。
・生物学的製剤の導入から外科的治療まで幅広い選択肢を提供
・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院で通いやすい立地
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