2025年06月21日
ホンダの研究開発子会社・本田技術研究所は、自社開発の再使用型ロケットの実験機(全長6.3m、直径85cm、重量Dry 900kg/Wet 1,312kg)を用いて、ホンダとして初となる高度300mまでの離着陸実験に成功したと発表した。
再使用型ロケット(Reusable Launch Vehicle、RLV)とは、使い捨てが主流である従来のロケット(Expendable Launch Vehicle、ELV)とは異なり、同一の機体を用いた短時間での繰り返し運用ができるロケット。垂直姿勢で打ち上げられた後、高度百キロメートル程度まで到達した後に垂直姿勢を保ったまま着陸するのが特徴だ。
今回の実験では、ロケットを再使用するために必要な、上昇・下降時の機体の安定性や着陸機能などの要素技術の実証を目的とした離着陸実験を初めて実施した。その結果、目標とした機体の離着陸挙動の作動(到達高度 271.4m、着地位置の目標との誤差37cm、飛行時間56.6秒)、上昇・下降時のデータ取得を実現し、実験は成功を収めたという。
ホンダは2021年に公表しているように、時間・場所・能力の制約から人を解放し、人々の暮らしを豊かにすることを目指し、宇宙領域をホンダのコア技術を生かした“夢”と“可能性”への新たなチャレンジの場ととらえ研究開発に取り組んでいる。循環型再生エネルギーシステム研究や宇宙ロボットの要素技術研究、そして再使用型ロケットの研究も、宇宙という究極の環境での新たな価値創造を目指した取り組みだとしている。
ロケット研究は、「ホンダの製品開発を通じて培った燃焼技術や制御技術などのコア技術を生かしてロケットをつくりたい」という若手技術者の「夢」がきっかけだった。
現代の生活では、膨大なデータが消費されており、人工衛星の活用拡大によるデータシステム活用促進が期待されている。これに伴い今後は、人工衛星を打ち上げるロケットの必要性も高まってくると考えられる。
こうしたなかホンダは、「再使用型ロケット」の開発をすることで、サステナブルな輸送の実現に貢献できると考え、技術チャレンジの対象に選び、取り組んでいます。現在は要素研究の段階であり事業化するかは決まったものはないが、引き続き、要素研究に取り組み、技術開発の目標として2029年に準軌道への到達能力実現を目指す。(編集担当:吉田恒)
記事提供:EconomicNews
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