2025年06月29日
日産は、欧州で同社自慢のシリーズ型ハイブリッドシステム「e-POWER」の新世代第3世代を搭載した「キャシュカイ」を発表した。キャシュカイは2006年に登場したコンパクトSUVの主力製品だ。欧州を中心に展開しており、初代は日本で「デュアリス」の名称で販売された。新型のボディサイズは全長4425mm×全幅1835mm×全高1625mm、ホイールベース2665mm。依然としてコンパクトなクロスオーバーモデルだ。
2016年、同社のノートに初搭載して登場した「e-POWER」は市場投入以降、日産ではその性能を磨き込んできた。この第3世代「e-POWER」は、先代までの高速燃費の悪化を覆し、高い走行性能やスムーズで気持ちの良い運転感覚を損なうことなく、燃費性能と静粛性を向上させた。エンジンが発電した電気を使い、100%電気モーターで走行する「e-POWER」は、モーターや制御をEVと共用できるメリットから、日産は将来のZEV(ゼロエミッション車)への移行も容易だとしている。
新世代の「e-POWER」は、モジュール化された新開発の「5-in-1・e-POWER」パワートレーンユニットを採用した。このユニットはモーター、発電機、インバーター、減速機、増速機といった5つの主要部品をコンパクトで軽量なひとつのケースに統合。モーターの最高出力は11kW向上し151kW、バッテリー容量は2.1kWhと従来と同様のスペックを維持しながら、ユニット自体の高剛性化と軸構造の最適化により、走行時の音や振動を大幅に低減している。
組み合わせる発電用エンジンは、e-POWER専用に完全新設計された1.5リッター3気筒ターボエンジンだ。日産独自技術であるSTARC燃焼コンセプトを採用し、シリンダー内燃焼の安定化を実現、熱効率42%を達成した。効率を最大化するための大型ターボや最終減速比の変更で、高速走行時のエンジン回転数を従来型より約200rpm低く抑えることが出来たため騒音の抑制にも寄与している。
ADAC(ドイツ自動車連盟)の燃費評価に基づく独立試験では、従前の「キャシュカイ」と比較して、最大16%の燃費向上、高速道路では14%の向上が確認されている。
「キャシュカイ」は、英国サンダーランド工場で生産され、2025年9月より欧州市場で発売する予定。その後、アフリカおよびオセアニア市場にも順次展開する。また、第3世代「e-POWER」は日本市場においては2026年度の発売を予定している新型「エルグランド」、また北米市場においては2026年度中に発表予定の新型「ローグ」に搭載する計画だ。(編集担当:吉田恒)
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記事提供:EconomicNews
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