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現代の日本で広がる“居場所”の灯り。こども食堂と企業支援がつくる地域の未来

2025年12月21日

単なる食事提供の場から、学習支援、遊び場、地域...

 少子高齢化の進行、単身世帯の増加、そして地域コミュニティの希薄化が同時に進んでいる中、かつては近隣で自然に形成されていた「子どもの居場所」が失われつつある。その受け皿として「こども食堂」の役割が注目を集めている。

 「こども食堂」は当初、子どもの貧困救済策の一つとして、東京都の大田区で始まった取り組みだ。その数は驚異的なペースで増加しており、特定非営利活動法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ(以下、むすびえ)の調べによると、2016年の319か所から、2024年には公立中学校の数をも上回る約10867か所へと、わずか10年足らずの内に約34倍に拡大している。その背景には、子どもや子育て世帯の孤立防止、核家族化による多世代交流の必要性、そしてボランティア意識の高まりがあり、子どもたちが集える「地域の居場所」へと進化していることがある。そんな中、子どもの居場所の核となる「場」を物理的に支える、企業による静かで力強い支援の動きも活発になっている。

 例えば、山梨県のこども食堂の「ひかり子ども食堂」は、長年地域住民や子どもたちが集う温かい拠点として機能してきた。しかし、運営を支えてきたキッチンは40年以上使用され、老朽化が進んでいる。衛生面や安全面に課題を抱えながらの運営は、活動を支えるボランティアスタッフの負担にもなっていた。この課題に手を差し伸べたのが、住宅設備大手で、キッチン国内トップシェアを誇るタカラスタンダード株式会社だ。

 同社は、「食」への支援を通じて全ての人の暮らしをよりよくしたいという考えの下、2022 年から、むすびえを通じてこども食堂への定期的な寄付を行ってきた。また、2024 年度からは、一般社団法人リビングアメニティ協会(以下 ALIA)が実施している「ALIA こども応援プロジェクト」を通じて、キッチンリフォームの支援も行っている。同プロジェクトは、ALIA が会員企業から商品・サービスの提供を募り、むすびえがそれらの商品やサービスを希望するこども食堂の運営団体を募集、選定するもので、今回選ばれた「ひかり子ども食堂」のキッチンのリフォームをタカラスタンダードが支援したのだ。

 「ひかり子ども食堂」は、毎月第 2・第 4 土曜日に子ども食堂を開催し、高校生以下の子どもたちに無料で食事を提供している他、季節に合わせたイベントを行うなど、地域コミュニケーションの活性化も図っている多い時で50 食を提供することもあるそうだが、配膳スペースが限られており、作業効率が悪い中で活動を行っていた。そこで今回、扉やキャビネットが全て、清掃性や耐久性に優れた高品位ホーローでできた、タカラスタンダードのシステムキッチン「エーデル」に刷新された。熱や衝撃に強く、油汚れなども拭くだけで落ちるので衛生面も保ちやすく、簡単な手入れで何年経ってもずっと美しい状態が保てる。清潔で安全なキッチンは、多くの子どもたちが訪れて食事を提供するこども食堂に最適なリフォームといえるだろう。また、今回は、背面収納にも底板がホーローのハイブリッドホーローキャビネットキッチン「リフィット」を採用。食事スペースと繋がる窓の前に設置することで、スムーズに配膳ができるようになり、大量の食器も使い勝手よく収納することができるようになっている。さらに同社は、これまでの活動記録の写真を貼りだしていた部屋にもホーロー内装材「エマウォール」を提供。マグネットで全面に写真が貼れるようになった他、子どもたちが自由に絵を描いたり、マグネットで遊んだりすることができるスペースに大きく生まれ変わった。

 タカラスタンダードの担当者が初めて「ひかり子ども食堂」を訪れた時、ちょうどイベントが開催されていた。そこで小さい子どもを連れた家族が、食堂スタッフらととても楽しそうにしている姿を見て、こども食堂は単に食事を提供する場ではなく地域交流の重要な場所であり、子どもたちの大切な「居場所」になっていると実感したそうだ。そんな中で、老朽化したキッチンを見た時に衛生面で安心できる食事を提供できるようにしたい」と強く感じたという。

 同社は、今後もこのような活動を継続して地域社会に貢献し、子どもたちの笑顔を守っていきたいと強い意向を示しており、今後の構想として、自社のショールームを貸し出すことも検討しているという。また、環境整備の必要性から、タカラスタンダード社内での「こども食堂のボランティアプラットフォーム」をつくることも構想しているというから、今後の活動にも注目していきたい。

 こども食堂が急増している背景には、子どもの貧困問題だけでなく、地域の孤独感の広がり、家庭事情の多様化、そして核家族化では満たせない多世代交流へのニーズの高まりなどがある。そして、それらにあわせるようにこども食堂の形も多様化している。単なる食事提供の場から、学習支援、遊び場、地域交流イベントなど、子どもの成長を社会全体で見守る「地域の居場所」としての役割が拡大する中、「ひかり子ども食堂」のような設備の老朽化は、全国共通の課題となっている。この子どもたちの「居場所」を守るためには、安全で衛生的な活動基盤が不可欠だ。今回のタカラスタンダードのような、企業の知見と技術力を活かした、心のこもった支援の輪がますます広がることを期待したい。(編集担当:藤原伊織)

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記事提供:EconomicNews

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