2026年04月04日
今回のニュースのポイント
総旅行者数は2,447万人と微増:日並びの良さと堅調な旅行意欲を背景に、総旅行者数は前年比101.9%とわずかに増加する見通しです。
国内旅行は「人数増・単価減」の節約型:国内旅行者数は前年比101.7%と増える一方で 、平均旅行費用は46,000円と前年を下回り、支出を抑える傾向が鮮明になっています。
「安・近・短」へのシフトが加速:旅行日数は「1泊2日」が大幅に増加し 、移動手段はコストを抑えられる「自家用車」が過半数を占めるなど、効率的で負担の少ないプランが選ばれています。
2026年のゴールデンウィークは、旅行者数が増加する一方で、支出を抑える動きが鮮明となっています 。4月25日から5月7日までの期間中、5月2日(土)から6日(水・振)が5連休となり、前後の平日をつなげれば8~12連休も取りやすい暦となっています。JTBの推計によれば、期間中に1泊以上の旅行に出かける総旅行者数は2,447万人(前年比101.9%)に達する見込みで、旅行意欲そのものは堅調に推移しています。しかし、その内実を詳しく見ると、物価高や家計への配慮から「旅行には行くが、支出はコントロールする」という生活者の慎重な姿勢が浮き彫りとなっています。
具体的なデータを確認すると、国内と海外で対照的な動きがみられます。国内旅行者数は2,390万人(前年比101.7%)と増加する一方 、一人あたりの平均旅行費用は46,000円(前年比97.9%)と前年の47,000円から減少しました。JTBは、物価高で単価自体は高止まりしているものの、旅行日数の短期化により一人あたりの平均費用が前年を下回ったと説明しています。総旅行消費額は1兆2,876億円(前年比101.1%)とわずかに増加したものの、その伸びは旅行者数の増加にほぼ見合う程度にとどまっています。これに対し、海外旅行者数は57.2万人(前年比108.5%)、平均費用は329,000円(前年比102.2%)と共に増加しており 、市場の二極化が進んでいます。
今年の国内旅行における最大の特徴は、徹底した「安・近・短」へのシフトです。旅行日数は「1泊2日」が39.9%と最多で、前年から6.4ポイントも急増した一方で、2泊以上の旅行はいずれも減少しており、短期化が顕著となっています。また、居住地と同じ地方内で過ごす「域内旅行」の割合も関東地方を除く全地域で増加し、移動距離を短縮する動きが強まりました。移動手段についても、家族単位でのコストを抑えられる「自家用車」が54.6%(前年比3.7ポイント増)と最多になり、鉄道や航空機の利用を上回る結果となっています。
このような動向の背景には、物価高や円安に伴う家計への圧迫と、それでもリフレッシュしたいという意欲のジレンマがあります。旅行意向調査のアンケートでも「昨年より旅行にお金をかけず質素に過ごす予定(11.0%)」が「贅沢に過ごす予定(10.7%)」を僅差で上回るなど、生活者の防衛意識が反映されています。そのため、宿泊先を「実家・親族の家(20.1%)」にするなどの工夫を凝らし、限られた予算内で楽しもうとする選択的な消費行動がみられます。
一方で、全回答者をベースとした旅行意向調査では、「行く(“行く”と“たぶん行く”の合計)」が23.4%に対し、「行かない」が76.6%と依然多数派です。行かない派が挙げる理由としては、例年通り「混雑」や「費用の高さ」が上位を占めるなか、「いつも家でゆっくりしているから(19.4%)」という回答が唯一前年から増加しました。無理をして混雑期に出かけるよりも、自宅や近場で心身を休めることを優先する「あえて何もしない」休み方が、一つの選択肢として受け入れられつつあります。
こうした変化は、日本人の連休の過ごし方が、遠方の名所を巡る従来のスタイルから、自分に合った距離とコストで「同行者との時間」や「リラックス」を重視する形へ変わっていることを示唆しています。旅行の目的として「家族と過ごす(28.5%)」や「地域の味覚を味わう(25.9%)」が上位に挙がっていることは、身近な満足を大切にする質の高い休息への回帰ともいえるでしょう。
今後は、韓国や台湾、東南アジアなど近場を中心とした海外旅行の本格的な回復が進む一方、国内旅行では「節約型・分散型」のスタイルがさらに定着していくとみられます。旅行はもはや距離や日数を誇るものではなく、生活者の価値観に応じた多様な旅行スタイルが広がっているとみられます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)
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記事提供:EconomicNews
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