2026年08月08日
今回のニュースのポイント
三菱電機は7日、オランダのグループ会社を通じて、ポーランドの鉄道車両用電機品メーカー「MEDCOM(メドコム)」の株式を追加取得し、完全子会社化することで合意したと発表しました。規制当局の承認を経て2026年度上期中の買収完了を見込んでいます。脱炭素推進やインフラ老朽化更新で需要が拡大する欧州鉄道市場を取り込み、交通事業の競争力を強化するとともに、自社のSiCパワーデバイス技術と融合させた開発・製造拠点として活用し、社会インフラ事業全体への展開を目指します。
本文
三菱電機は7日、100%子会社である三菱電機ヨーロッパ(オランダ)を通じて、ポーランドの鉄道車両用電機品メーカーMEDCOM(ワルシャワ市)の株式を追加取得し、同社を完全子会社化することで合意したと発表しました。関係当局の承認を経て、2026年度上期中の取引完了を目指します。今回の買収は単なる地域市場への参入にとどまらず、欧州市場を起点にグローバルでの交通事業基盤を強化する戦略の一環となります。
欧州では、温室効果ガスの排出量が少ない持続可能な輸送手段として鉄道の役割が再評価されています。EU全域を結ぶ高速鉄道網の整備や各地での国内鉄道網の拡大に加え、既存車両や関連設備の老朽化に伴う更新需要も高く、世界最大の鉄道市場である欧州では、今後も需要拡大が期待されています。三菱電機はこうした好機を捉え、迅速な意思決定と経営資源の一体化を進めることで、欧州市場を起点とした交通事業基盤の強化を図ります。
買収対象のMEDCOM社は1988年設立で、従業員約450名を擁する有力メーカーです。鉄道や電気都市交通車両向けの補助電源装置や推進制御装置の設計・製造・販売・保守を手がけており、2016年の三菱電機による初期出資以降、同社の欧州交通事業を支える重要なパートナーとなってきました。両社は電力損失を抑えられる三菱電機製の「SiC(炭化ケイ素)パワーデバイス」を活用し、高出力化や小型・軽量化を実現した電機品を展開するなど、先進技術の共同展開において密接な関係を築いています。
三菱電機は、MEDCOM社を交通事業のみならず、高性能なパワーエレクトロニクス技術を活かしたコンポーネントおよびソリューションの開発・製造拠点として位置付ける方針です。自社のSiCパワーデバイス技術とMEDCOM社の開発力を融合させることで、鉄道分野にとどまらず広く社会インフラ関連ビジネス全体への技術展開を進め、長期的な事業拡大を図る構えです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)
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記事提供:EconomicNews
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