船舶向けうろこ型水流改善装置を開発する13 Mari社へ出資
株式会社商船三井
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~新たなGHG削減ソリューションを提供へ~
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、新たなGHG排出削減ソリューションの開発・提供を目的として、船舶に設置するうろこ型の水流改善装置(註1)を開発する13 Mari Ltd.(読み:サーティーン マリ、代表:Krassimir Fotev氏、本社:米国、以下「13 Mari社」、註2)へ出資しました。
[画像1:
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(13 Mari社が開発する省エネ装置イメージ)
[画像2:
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(出資決定後の会談時の様子)左から:当社ドライバルク事業戦略部長 朝比奈 真一、13 Mari社Co-Founder兼Chief Business Officer Gaston Petrocelli氏、当社副社長 鍬田 博文、13 Mari社代表兼Chief Executive Officer Krassimir Fotev氏
13 Mari社が開発するうろこ型の水流改善装置は、航空機の翼の形状や自動車のエアロパーツとしても取り入れられている技術を用いており、船体付近の水の流れをコントロールすることで抵抗を低減し、船舶本来の性能を引き出すコンセプトに基づいています。同社はこれにより、船舶の燃費改善と安定航行の実現を目指しています。
船側にこの装置を合計10~20個程度装着することで約3~7%のGHG・燃費削減効果が期待でき、また風力推進装置・各種フィンなどの既存の省エネ装置と併用することで、船全体でさらなる省エネ効果の引き上げを見込んでいます。
[画像3:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/92744/332/92744-332-1b347bec50db6d5b67430c9288750652-1408x417.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<うろこ型省エネ装置がもたらす抵抗削減効果イメージ>
また様々な船型に新造船・就航船を問わず装着でき、大掛かりな設備投資や搭載工事も伴わない為、今すぐできる環境対応として、ドライバルク、エネルギー、製品輸送など、各領域での活用が期待できます。特に、船上の機器配置スペースの都合などで風力推進装置の導入が進みにくい中小型船分野や、新船型の設計開発や寄港地の制約から次世代燃料船の導入が限定的となっているドライバルク分野において、当社がファーストムーバーとして新技術開発・導入を推進することでGHG排出削減を主導すると共に、これらの分野の新技術導入に向けた海事産業全体での機運醸成にも繋げていきます。
当社は「
商船三井グループ 環境ビジョン2.2」を策定し、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に定め、その達成に向けた主要戦略として「さらなる省エネ技術の導入」を掲げています。13 Mari社への出資および技術開発支援を通じ、この主要戦略を推進すると共に、自社グループからのGHG排出削減のみならず、社会全体の低・脱炭素化に貢献します。
(註1) 「うろこ型の水流改善装置」: 船舶にうろこ型の突起物を装着し、周囲の水の流れの中に小さな渦を強制的に発生させることで、抵抗増大の原因となるより大きな渦の発生を防ぎ、推進効率改善を促す装置。
船体の周囲の水流の乱れや、効果シミュレーション技術の未発達を背景に、船舶への突起物設置による抵抗削減効果の享受やその効果の計測は難しいとされてきました。一方13 Mari社は、流体力学分野での最新の研究理論に基づけば、大型船舶においても省エネ装置の設置箇所により、渦の形状・サイズ・干渉度合いや拡散方向などを制御でき、抵抗削減効果が得られるとの仮説を立て、その原理の解明と実用化に向けた研究開発を行っています。
(註2) 【13 Mari社概要】
[表:
https://prtimes.jp/data/corp/92744/table/332_1_43def12c04d91711025c81ab7cf755cd.jpg ]
プレスリリース提供:PR TIMES
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記事提供:PRTimes