社会課題の解決に向けたアイデアを”社会実装”へと導く新拠点「PYNT竹橋」開設
株式会社日建設計

~出会い(PYNT東京)と実践(PYNT竹橋)の2拠点でPYNT第2期活動を開始~
株式会社日建設計(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大松敦、以下「日建設計」)は、社会課題解決を目指す共創プラットフォーム「PYNT(ピント)」の新たな活動拠点として、「PYNT竹橋」を2025年11月17日に日建設計の竹橋オフィス(東京都千代田区・パレスサイドビル内)にて開設します。
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複雑化する現代の社会課題は、一社単独での解決が極めて困難です。そのため、多様な組織や個人が連携する「共創」が有効な打ち手となります。そこで日建設計は2023年4月、多様な人々が出会い、共創を育むためのプラットフォームとして、日建設計東京ビル(飯田橋)に「PYNT」(以下「PYNT東京」)を開設し、社会課題解決に向けた活動を推進してきました。しかし、そもそも社会課題を解決するアイデアを、持続可能な形で社会に実装すること(=社会で実施に役立つ仕組みやサービスとして定着させること)は難易度が高く、ゴールまで至らないケースが多く存在します。
この課題の突破口として、PYNT竹橋は社会課題解決のアイデアを「社会実装」するフェーズを重点的に支援する拠点として誕生します。これまでのPYNT東京が「入口(人同士の出会い、コミュニティ化)」としての役割を担うのに対し、PYNT竹橋は生まれたアイデアを社会実装へと導く「出口(事業化、実践の場)」として機能します。日建設計は、この2拠点の連携による相乗効果で、共創による社会課題解決のプロセスを加速させ、社会への貢献を目指します。
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■なぜ今「社会実装」支援に重点を置く拠点が必要なのか
現代社会が抱える課題はますます複雑化し、その解決に向けた社会実装は容易ではありません。だからこそ、多様な知見や技術を結集する「共創」によって、その突破口を見出すアプローチが求められています。
日建設計は、この考えのもと、中期経営計画(2021~2025年)のビジョンとして「社会環境デザインプラットフォームへの進化」を掲げ、2023年4月に共創の「入口」となるPYNT東京を開設し、2年間の活動を通じて、多くのプロジェクトを生み出してきました。この成果を受け、PYNTの活動は「第2期」へと移行します。PYNTから生まれた多様なプロジェクトを、真の「社会課題解決」へと導くためには、アイデアを社会に根付かせ、持続可能な活動へと育てていく「出口」の機能、すなわちアイデアの「社会実装」を重点的に支援する環境が必要であると強く認識し、PYNT竹橋の開設に至りました。
■出会いから社会実装までを一気通貫で支援するPYNTの全体像
PYNTは、社会課題解決のプロセスを6つのステップで定義しています。PYNT竹橋の開設により、各拠点がそれぞれの役割に重点を置き、プロセス全体をより強力に支援する体制が整います。
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■アイデアの「社会実装」を加速させるPYNT竹橋の3つの特長
PYNT竹橋は、アイデアの「社会実装」を重点的に推進するため、以下の特長と環境を備えています:
①構想から実装まで伴走する専門家「共創ファシリテーター」の配置
プロジェクトが社会実装のフェーズで直面する様々な課題に対し、アイデア創出からゴールまでの橋渡し役を担う専門人材「共創ファシリテーター」を配置し、伴走支援します。 これは、共創支援の現場経験を有する株式会社ファイアープレイス※との共同研究などを通じて、多くのプロジェクトが停滞する要因がこの「中間人材の不足」にあると明らかになった当社の知見に基づく独自の取り組みです。
②実装フェーズに必要な共創パートナーとの更なる連携促進
共創プロジェクトの成長に欠かせない資金・知見・ネットワークを結ぶハブとして、社外パートナーとの協働を促進します。例えば、社会起業家支援プログラム「FUTURE LENS」を通じて、投資家には社会的リターンを伴う投資機会を、起業家には事業化支援や実証フィールドを提供し、双方にとって持続的な価値創出の場を形成します。
③社会実装へと議論と活動を昇華させる空間設計
多様なパートナーのニーズに応えるインクルーシブな場を整え、人、自然、そして過去とのつながりを感じられる設えとすることで、未来に向けた長期思考と対話を促す環境を創出しました。また、共創活動を加速させるべく、ワークショップ開催がしやすく大人数を収容可能な空間、熱気を共有できるイベントスペースも整えました。PYNT東京が出会いや交流を促す開放的なフロアであることに対し、PYNT竹橋では、集中した議論や秘匿性の高い協議に対応するため、あえてクローズドな仕様の個室も完備しています。
■ご参考:これまでにPYNTが関与した共創プロジェクト事例
これまでのPYNTでの活動からは、既に多くの共創プロジェクトが生まれています。
①スカイスケープデザイン
エアモビリティ(通称:空飛ぶクルマ)が都市を飛び交う未来に向け、離着陸場(バーティポート)の設計や都市の段階的整備ビジョンを実践・提案するプロジェクトです。2020年の有志活動から始まり、共創の場「PYNT」でのイベントや展示活動を通じて認知が加速。これも後押しとなり受託数を順調に伸ばし、2024年には「スカイスケープデザインラボ課」として社内組織化を果たしました。現在は、空の移動革命官民協議会構成員として、ルールメイキングにも参画。東京都の「まちづくりにおける空飛ぶクルマの離着陸場整備等に向けた検討調査委託」に採択されるなど、官民連携の最前線でも活躍しています。
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②Community Drive プロジェクト
人口減少や高齢化が進む地域において、人・モノ・資源をシェアして運ぶことで、移動や物流の課題解決を目指す実証プロジェクトです。本プロジェクトは、富山県黒部市で福祉課題に取り組む「SMARTふくしラボ」と、モビリティインフラを構想していた日建設計チームが、共創の場「PYNT」で出会ったことから始まりました。特徴は、サービス開発からでなく「人のつながり」を起点とする点 です。「調査」「対話」「可視化」("モビ地図"など)を通じて地域のリソースとニーズを掘り起こすプログラムを実装し、黒部市での実証を経て、2025年度から福山市など複数地域への展開を進めています。
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③インクルーシブデザイン
従来のバリアフリーやユニバーサルデザインの手法では見過ごされがちなニーズを、当事者と共に解決することを目指すデザインプロセスです。日建設計はPYNTをハブとして活用し、多様な当事者や専門家との連携を推進しています。2025年には、東京大学、LIFULL、CULUMU、日建設計総合研究所と連携し、暮らし・まちづくりのInclusive Designに関する産学連携、共同研究を開始。また、障害等の様々な特性をもった職員が所属する日建設計特例子会社であるフロンティア日建設計と共に、建築設計における当事者参画プロセスの実践を進めています。
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④サーキュラーイシューマップ
建築・都市が循環型社会へ移行するのを妨げる課題を、官民横断の視点で可視化する「サーキュラーイシューマップ(Circular Issue Map)」を開発しました。建設業は資源消費や廃棄物の観点で環境負荷が大きい一方、多様な関係者間の「共通の課題認識」の不足が移行の障壁となっていることに着目しました。このマップの開発プロセスでは「PYNT」が活用され、2025年5月にはPYNTを会場にワークショップを開催し、関係省庁や関係事業者に所属する方々が自らの問題意識を持って個人で集まり、マップの原型を共同で整理しました。本マップは今後、金融、デベロッパー、大学、廃棄物処理業者、建築資材の製造者等の多様なサプライチェーンの関係者を巻き込みながらアップデートを重ね、より包括的な課題解決の基盤づくりにつなげていきます。
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※株式会社ファイアープレイス:境界線を越えた共創を推進し、社会課題の解決や新しい価値創造に伴走する企業
URL:
https://fireplace.co.jp/
■今後の展望
日建設計は、PYNT竹橋の開設を機に、社会課題を解決するプロジェクトが実際に世の中で使われる事例を多く創出することを目指します。今後は、全国各地にもPYNT拠点を設立し、ネットワーク化することで、日本全体の社会課題解決を推進する社会インフラとなることを目指してまいります。「社会環境デザイン」をミッションに掲げる日建設計では、今後も環境や社会の課題解決に向けた取り組みを推進してまいります。
■日建設計について
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を⾏うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900年の創業以来125年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで⽇本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。
URL:
https://www.nikken.jp/ja/
PYNT ウェブサイト:
https://www.nikken.jp/ja/about/pynt.html
本件に関するお問合わせ先
株式会社日建設計 広報室 Tel. 03-5226-3030 e-mail:webmaster@nikken.jp


















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