2024年10月26日
自民党派閥による組織的裏金づくりに関わった議員や支部長ら46人が立候補している今回の総選挙。国会から離れていただく機会になるのか、「国民が直接審判を下す機会」が27日の投票です。政治浄化へのチャンスといえます。
今回の選挙、そもそも裏金問題表面化で自民党政治への信頼失墜から、岸田文雄総理が、信頼回復への第1歩は「私が身を引くこと」と語り、自民党総裁選に出馬せず、10月1日、石破茂総理が誕生した。
石破総理は今月9日、衆議院を解散したが、理由は「国民の納得、共感なくして政治を前に進めることはできない」という強い決意だった。
つまり「政治とカネ」問題で自民党の対応が国民にとって納得のいくものであったのか、自民党政策に共感できるのかを総選挙で問いたいという衆院解散・総選挙が今回の選挙であり、有権者はこれに答えよう。
石破総理は自民党総裁として今回の選挙に「党則で『選挙における非公認』より重い処分を受けた者などは非公認とし、その他の不記載議員は比例名簿に登載しない(重複立候補を認めない)措置をとる」と発表した。その結果、議員や支部長など裏金にかかわった者のうち、今回出馬の46人は無所属や公認はされたものの小選挙区のみでの挑戦になっている。
自民党は今回の「裏金議員」に対し2人について「離党勧告」し、1人は離党後に政界引退を表明。1人は無所属で立候補。
その他の当該議員への対応はどうだったか、党役職停止1年~半年(13人)、戒告(9人)、幹事長注意(22人)だった。コロナ禍に銀座クラブで深夜までいたのは許されないと3議員に対し離党勧告し、離党した議員は無所属で先の総選挙を戦った。これに比べ、今回の処分はバランスを欠き「甘々」というのが一般国民の感覚だろう。国民を裏切る悪質度が全く違うからだ。
また非公認とはいえ、当該候補者の支部に党本部は公認候補者同様に2000万円を「党勢拡大の活動費」名目で衆院解散後に交付したことも明らかになった。税を原資とする政党交付金が使われている。日本若者協議会の室橋祐貴代表理事はXで「誰が総裁や党幹部になっても(自民党は)変わらない、党の性質の問題ということがよくわかります。公約に『ルールを守る』と謳っていて、小学生かと突っ込まれていましたが、またもルールを守れませんでしたね」と酷評する。
非公認としながらその候補の選挙支部に政党交付金から2000万円を交付することには「偽装非公認」との批判もあるが、非公認候補に閣僚経験者が応援に駆け付ける姿勢にも党は注意も、問題も感じていないようだ。
党が公認もできない候補への支持を有権者に訴える党の幹部。政治家としての倫理より、義理と人情を優先させるとは、どこかの世界のようだ。人として義理人情に厚いのは結構だが、政治家としてはその前に、政治家としての職業モラル、倫理観が優先されてしかるべき。
今回、党の非公認候補を応援した党幹部に対しては何らかのペナルティーが検討されてしかるべきだろう。非公認候補を応援する時間があるなら、党公認候補の応援にその分の時間を費やすのが党幹部としても筋だ。石破総裁や党執行部の選挙後の対応を注視したい。
繰り返すが、今回の選挙は政治浄化へ、国民として投票で意思を示すチャンス、1人でも多くの有権者が投票所へ足を運ばれることを期待したい。旧統一教会に関わった候補への対応も判断の機会になるだろう。(編集担当:森高龍二)
記事提供:EconomicNews
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