2025年03月08日
2030年までに達成すべき国際目標、SDGs。貧困や飢餓、教育、ジェンダー、保健、環境、防災、エネルギー、経済格差や気候変動などの課題に対し、それぞれの国が目標達成に向けた取り組みを行っているが、国連が昨年6月に発表した「持続可能な開発目標報告2024(The Sustainable Development Goals Report 2024)」によると、SDGsの全てのターゲットのうち、達成に向けた軌道に乗っているのはわずか17%に過ぎないという。
また、米国ではESG投資に対して批判的な立場を示しているトランプ大統領が再選し、すでに前バイデン政権の大統領令および大統領覚書を大量に撤回するなどの動きを見せていることから、今後、気候変動対策やジェンダーに関する規制などを中心に、アメリカのESG対策が大きく方針転換される可能性が高いと見られている。
全体としてはトーンダウンしてしまっている感は否めないものの、持続可能な社会に向けての取り組みは、これからの世代に受け継ぐための大切な社会思想であることは間違いないだろう。しかしながら、日本のSDGsの達成度は、2024年6月時点で世界167か国中18位。過去最低を記録した2023年から3ランク上昇したものの、最高位となった2017年の11位からは少し後退している。
そんな中ではあるが、積極的に取り組んでいる自治体や企業も多い。
例えば、兵庫県の神戸市ではSDGsの達成による持続可能な都市を実現するため、SDGsの達成に向けて貢献した団体または個人に対し、神戸SDGs表彰(大賞、奨励賞、功労賞)を贈呈する表彰制度を設けている。2024年度は、兵庫運河の豊かな里海環境を未来に残していくため、アサリの放流やアマモなど海藻類が生える藻場の整備、環境学習などに取り組んでいる「兵庫運河の自然を再生するプロジェクト」が大賞に選ばれたほか、奨励賞には、六甲山で育った木材を新たな神戸のブランドとして広めるユニークな取り組み「SHARE WOODS.」、功労賞には、特定非営利活動法人PVネット兵庫グローバルサービスと、社会福祉法人木の芽福祉会御影倶楽部の取り組みが選出された。
大賞や奨励賞の取り組みもさることながら、今回は功労賞に注目したい。というのも、功労賞は継続した取り組みが評価されるもので、持続可能な社会の実現を目指すSDGsとして大きな意味があると考えたからだ。中でも、2011年から行われている御影倶楽部の「紙すき」は、同じ地域にある老舗酒蔵、白鶴酒造から譲り受けた酒パックの工場損紙を再生し、手すきの紙にアップサイクルする事業を展開している。これは環境課題と福祉的就労の双方を同時に実現するものである。さらに、地域イベントなどで手すき紙の販売やワークショップを積極的に実施することで、障害をもつ人が地域との繋がりや絆を密にするという大変興味深いシステムだ。大きな設備や組織を活用した取り組みのような派手さはないものの、こういった地に足の着いた取り組みが、本来のSDGsが目指すものであるような気がしてならない。日本で最も有名な酒パックから生まれ、地元の人たちが大切に手すきで再生した紙。どんな手ざわりで、どんな温もりがあるのか。ぜひ一度、手に取ってみてほしい。(編集担当:今井慎太郎)
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記事提供:EconomicNews
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