2025年06月29日
参議院議員選挙が7月3日公示、20日投開票で行われる。最大の注目は野党が改選過半数、さらに非改選を含め参院で過半数にどこまで迫るか。改選過半数は63議席、非改選を含めた参院の過半数は125議席。
改選過半数を取るには野党は今回改選の50議席に13議席上積みする必要があり、非改選を含めた参院での過半数となれば27議席上積みしなければならない。自民・公明は改選前の66議席(自民52、公明14)から16議席以上減らすことは次期衆院選に大きい痛手となる。
野党第1党の立憲民主党・小川淳也幹事長は24日の記者会見で、今回の参院選挙は「政権選択選挙」と位置付けた。
政権交代選挙本番となる次期衆院選挙への基盤つくりとして、参院選で野党が過半数、そこに近づけておかなければ政権交代を実現した時、参院で法案可決が難しくなる。
「この参院選挙は事実上の『政権選択選挙』というに尽きる。野党で改選過半数をめざす。できうれば全体での過半数を頂ければ、ガソリン税減税や食料品の消費税率ゼロ%、企業団体献金見直しなどなど、実現・実行」につながるとアピール。小川氏は「政権選択選挙との思いで全力投球したい」と力説した。
立憲の大串博志選挙対策委員長も「野党で改選議席の過半数を確保する。1人区は特に力を入れていかなければ選挙全体を左右することになる」と32ある1人区で政権与党にどこまで打ち勝てるかがポイントとの認識を強調した。
ガソリンにかかる『当分の間税(旧暫定税率)』の7月からの廃止法案は立憲の呼びかけで維新、国民、共産など6党が協力し、7党の共同提出を実現した。少数与党の衆議院ではこの法案が可決した。
参議院に送付されたが、参議院では財政金融委員会で自民党の委員長が賛否の採決もせず、散会。自民、公明が廃案に追い込んだ。暫定税率は廃止すると言いながら本音が如実に表れた。
「暫定税率廃止」にとどまらず「選択的夫婦別姓」、「企業団体献金」、結論が先送りされ続け、自公政権では参院勢力が逆転しない限り結論は得られそうにないということだろう。
加えて、今回、政治資金収支報告書への派閥パーティー収入不記載問題、いわゆる「裏金議員」も説明したとして自民党公認で立候補予定リストにある。2000万円を超える「裏金」があった比例の橋本聖子参院議員、1482万円あった石川選挙区・宮本周司参院議員、876万円の奈良選挙区・堀井巌参院議員、648万円の兵庫選挙区・加田裕之参院議員らの名前が候補予定に挙がっている。
衆院議員に対しては先の選挙で一定、審判が下された。しかし、参院では改選期を迎えた議員に対する審判は今回が初めてになる。参院で最も裏金額が大きかった比例の山谷えり子参院議員や兵庫選挙区の末松信介参院議員、奈良選挙区の佐藤啓参院議員らは3年先が改選期。今回非改選のため審判は3年先となる。
「選挙とカネの問題」、「暫定税率の問題」「生活支援を巡る消費税の扱いに対する各党の対応」「外交・安全保障の在り方」「青天井になりかねない防衛費」
「敵基地攻撃能力・継戦能力・基地司令部の地下化・学研都市中心部にある京都・祝園(ほうその)火薬庫増設への対応(現在10あるとみられる火薬庫だが、新たに『14増設』し、陸自・海自が共用、トマホーク保管などが予想される)・辺野古・馬毛島・日本にとって貿易全体の24%を占めるまでの中国に向けミサイル配備を拡充し続ける姿勢への是非」などなど、選挙で判断しなければならない材料は相当に多い。
参院選挙で選ばれた議員は6年間入れ替えがない。有権者は党の政策・人物・何を目指し出馬しているのかを吟味し、貴重な一票を投じてほしい。(編集担当:森高龍二)
記事提供:EconomicNews
とれまがニュースは、時事通信社、カブ知恵、Digital PR Platform、BUSINESS WIRE、エコノミックニュース、News2u、@Press、ABNNewswire、済龍、DreamNews、NEWS ON、PR TIMES、LEAFHIDEから情報提供を受けています。当サイトに掲載されている情報は必ずしも完全なものではなく、正確性・安全性を保証するものではありません。当社は、当サイトにて配信される情報を用いて行う判断の一切について責任を負うものではありません。
Copyright (C) 2006-2025 sitescope co.,ltd. All Rights Reserved.