2026年05月15日
今回のニュースのポイント
岩谷産業の2026年3月期決算は、売上高9,085億円と増収を確保した一方、LPガスやヘリウムの市況要因により営業利益は383億円に減少しました。一方で、119億円超の固定資産売却益や投資有価証券売却益などの特別利益が寄与し、親会社株主に帰属する当期純利益は17.8%増の476億円を記録しました。次期は売上高9,600億円を見込み、水素や重要鉱物のサプライチェーン多様化など、エネルギー安全保障への投資を加速させる方針です。
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岩谷産業が発表した2026年3月期連結決算は、売上高9,085億2,200万円(前年度比2.9%増)、営業利益383億1,800万円(同17.1%減)、経常利益552億2,000万円(同10.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益476億6,600万円(同17.8%増)となりました。本業の営業利益は市況変動の影響を受けて減益となりましたが、119億9,300万円の固定資産売却益や投資有価証券売却益などの特別利益の計上が最終利益を支えました。
セグメント別では、主力の「総合エネルギー事業」が売上高3,677億3,200万円(前年度比2.9%減)、営業利益134億9,800万円(同30.8%減)となりました。LPガス輸入価格が低位で推移した影響や在庫評価に伴う市況要因が連結全体で前期比59億2,700万円の減益要因となり、営業利益を押し下げました。小売部門の収益性は改善したものの、卸売部門の数量減やカセットこんろ・ボンベの国内外での販売低迷が響いています。
「産業ガス・機械事業」は売上高2,887億3,000万円(同6.4%増)と増収を確保しましたが、営業利益は154億1,400万円(同12.3%減)でした。水素ガスや電子部品向けエアセパレートガスは堅調でしたが、ヘリウムの市況軟化による収益性低下が利益を圧迫しました。
「マテリアル事業」は売上高2,183億7,700万円(同8.3%増)、営業利益116億1,300万円(同1.1%減)となりました。レアアースの販売伸長や新規連結のステンレス事業が寄与した一方で、豪州ミネラルサンド事業や機能性フィルムの収益性低下が利益面で相殺する形となりました。
財務面では、有利子負債は前期末比170億8,800万円減の2,473億5,800万円へ減少しました。自己資本比率は48.6%へと上昇し、配当は年間47円(中間23.5円、期末23.5円)を継続します。
注目すべきは地政学的リスクに対応した先行投資です。水素関連では世界最大の液化水素運搬船の造船契約を締結したほか、建設現場での燃料電池ショベル実証実験を開始しました。また豪州やノルウェーでの鉱山開発、フランスでのレアアース精錬工場への関与など、資源安全保障を意識したサプライチェーンの多様化を急いでいます。
今後の見通しについて、2027年3月期は売上高9,600億円、営業利益488億円(前年度比27.4%増)を見込んでいます。岩谷産業は今、単なるLPガス会社から、水素社会のインフラ構築と経済安全保障を支えるキープレイヤーへとその役割を広げています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)
十六FG決算、資金利益伸長で増益 政策株売却と貸出拡大が支え
三ツ星ベルト決算、海外ベルト伸長 建設資材は人手不足や大型物件減が響く
記事提供:EconomicNews
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