2026年07月05日
今回のニュースのポイント
気象庁は今夏も全国的に高温傾向が続くとの3か月予報を公表しました。猛暑の長期化が見込まれるなか、変化しているのはエアコン需要だけではありません。化粧品業界でも、紫外線対策に加え、肌環境そのものを整えるスキンケアへの関心が高まっています。発酵美容は長年にわたり化粧品メーカー各社が研究・商品化を進めてきた分野ですが、近年は酒造会社など発酵技術を持つ異業種企業も参入し、マイクロバイオーム研究など新たな技術との融合が進んでいます。猛暑を背景に、発酵技術を活用したスキンケア市場は新たな広がりを見せています。
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気象庁は今夏も全国的に高温傾向が続くとの3か月予報を公表しました。猛暑の長期化が見込まれるなか、変化しているのはエアコン需要だけではありません。化粧品業界でも、紫外線対策に加え、発汗や冷房による乾燥など夏特有の肌ストレスに対応するスキンケアへの関心が高まっています。こうした需要の変化を背景に、発酵技術を活用した商品開発が改めて注目されています。
もっとも、発酵美容そのものは新しい概念ではありません。国内外では1980年代以降、発酵由来成分を活用した商品開発や研究が進められ、日本の大手化粧品メーカー各社も独自技術を磨いてきました。コーセーは雪肌精ブランドで国産ハトムギ発酵エキスを活用した商品を展開し、資生堂も独自の発酵カメリアエキスを配合した美容液をグローバル市場で展開するなど、発酵由来成分を活用した研究開発を長年進めています。発酵由来成分は、各社が独自の価値を生み出す重要な素材として位置付けられています。
こうした市場に対し、酒造会社など発酵技術を持つ異業種企業の参入も広がっています。白鶴酒造は、酒造りで培った発酵技術を応用したブランド「itoshiro」から、スキンケア発想のUV下地をサロン専売商品として発売しました。化粧品OEM世界大手のCOSMAXとの共同開発により、日本酒や酒粕由来の保湿成分に加え、皮膚常在菌に着目したマイクロバイオーム研究の成果を取り入れています。酒造会社が持つ発酵技術を美容市場へ展開する新たな事例の一つとして注目されます。
近年は皮膚マイクロバイオームが肌のバリア機能との関係で注目され、国内外で研究が進んでいます。発酵技術と皮膚科学を組み合わせた商品開発は、従来の発酵由来成分に新たな付加価値を与える研究領域として期待されています。猛暑の常態化によって、紫外線対策だけでなく肌環境全体を意識したスキンケア需要が高まるなか、こうした技術開発は今後さらに活発化する可能性があります。
今回の動きが示しているのは、一企業の新商品投入だけではありません。食品・発酵産業が長年培ってきた技術を化粧品へ応用する動きが広がり、従来の化粧品メーカーに加えて酒造会社など異業種企業も競争に加わることで、市場の競争軸そのものが広がりつつあります。猛暑という環境変化を背景に、発酵技術と皮膚科学を融合した商品開発は、日本の食品・発酵産業と化粧品産業を結ぶ新たな成長分野として、今後も注目を集めそうです。(編集担当:エコノミックニュース経済部/Editorial Desk: Economic News Japan)
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記事提供:EconomicNews
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