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金融所得課税強化先送り姿勢が浮き彫り 総理

2024年12月12日

立憲民主党の今井雅人衆院議員は10日の衆院予算...

 立憲民主党の今井雅人衆院議員は10日の衆院予算委員会で金融所得課税強化について政府の考えを質し、金融所得課税強化の具体的検討を先送りする石破茂総理の姿勢を浮き彫りにさせた。

 今井氏は石破総理が9月2日のBS朝日番組で「首相に就任した場合、金融所得課税の強化を実行したい」と語っていたことを取り上げ、首相就任後に国会本会議で「貯蓄から投資への流れを引き続き推進していくことが重要であり、現時点で金融所得課税強化について具体的に検討することは考えていない」としたこととの整合性を追求。

 今井氏は「180度変わってしまった。なぜか」と質した。石破総理は「格差是正の観点から税負担の公平性を確保することは大事との思いは正直言って、今も変わりません。格差があっていいとは思っていないし、お金持ちだけがどんどん有利になるというのは望ましい社会とは今も思っていない。これが損なわれている状況であれば金融所得課税の見直しが必要だと申し上げた」と説明。

 総理は「同時に一般投資家の方々が投資しやすい環境をつくっていかねばならない。それは貯蓄から投資へということであり、気を付けなければならないのは(石破内閣は)投資には後ろ向きらしい、それが石破ショックという形になってガタンと株価が下がるというような、(投資に後ろ向き)そうではないということをいくら言ったとしても、そういう印象を与えるとすれば私の足らざるところであったと思う。税負担の公平性を担保する。しかし、貯蓄から投資への流れに竿を指すことをしてはいけないと思っている」と弁解し、金融所得課税の強化見直しを先送りする姿勢を浮き彫りにした。

 岸田前政権の下で家庭に眠る個人金融資産の現金・預金(約1000兆円)を株式など投資に向けさせようと経済界の要請に応え、1月からスタートした新NISA(少額投資非課税制度)で証券10社のNISA新規開設口座数は5か月で224万件にも上ったという。個人投資家を増やすことが株価上昇につながり、大口投資家を潤す結果になっている。(編集担当:森高龍二)

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