2026年09月06日
今回のニュースのポイント
警察庁が発表した2026年7月末時点の速報(暫定値)によると、特殊詐欺の認知件数は2万6051件(前年同期比16.6%増)、被害額は2108.1億円(同42.9%増)となりました。警察庁が示した前年同期比では、認知件数の伸び以上に被害金額が急増しています。特に「SNS型投資詐欺」が被害額881.2億円(同88.6%増)と突出。さらに「ニセ警察詐欺」の617.1億円を合わせると、2026年の新分類に基づく全体額に対し、編集部が単純計算すると約71%を占めており、1件当たりの被害規模の拡大が深刻化しています。
本文
警察庁が公表した2026年1〜7月の特殊詐欺認知・検挙状況(暫定値)によると、全国の特殊詐欺認知件数は2万6051件(前年同期比16.6%増)となり、被害額は2108億1000万円(同42.9%増)に達しました。
警察庁が示した前年同期比では、認知件数の増加率を被害額の増加率が大きく上回っており、被害額が高額化している傾向が浮き彫りとなっています。公表された認知件数と被害額から単純計算すると、1件当たりの平均被害額は前年同期の約660万円から約809万円へと拡大しています(※編集部による単純計算)。
■SNS型投資詐欺が881億円、単純計算で1件あたり1300万円超
被害額拡大の最大の要因となっているのが「SNS型投資詐欺」です。
2026年1〜7月の認知件数は6566件(前年同期比75.6%増)となり、被害額は881.2億円(同88.6%増)へ跳ね上がりました。認知件数と被害額から単純計算すると、1件当たりの被害額は約1342万円に上り(※編集部計算)、特殊詐欺全体の単純計算による約809万円を大きく上回ります。
摘発面では、警察によるSNS型投資詐欺の検挙件数が534件(前年同期比360.3%増)、検挙人員が243人(同386.0%増)と大幅に増加しています。
■件数減でも被害額が増える「ニセ警察詐欺」
もう一つの主要な手口が、警察官などを装う「ニセ警察詐欺」です。
2026年1〜7月の認知件数は5422件で、前年同期比では368件(6.4%)減少しました。しかし、被害額は前年同期より126.1億円多い617.1億円(25.7%増)へ増加しました。件数は減少しているものの被害額が増加する事態となっており、認知件数と被害額からの単純計算では1件当たり約1138万円(※編集部計算)と、こちらも1000万円を超える規模になっています。
■2手口だけで全体被害額の「約71%」
SNS型投資詐欺の881.2億円と、ニセ警察詐欺の617.1億円を合算すると1498.3億円に上ります。2026年の新たな統計分類に基づく特殊詐欺全体の被害額(2108.1億円)に対し、公表数値から編集部が単純計算すると約71.1%(※編集部計算)を占める計算になります。
現在の被害額を見るうえでは、この2手口の存在感が極めて大きいことがうかがえます。
■7月の振込型被害153.3億円、ネットバンキングだけで103.7億円
被害金等の交付形態をみると、2026年7月は「振込型」が2043件、被害額153.3億円となりました。
このうち振込手段別の内訳をみると、7月はネットバンキングを通じた被害額が103.7億円となり、同月のATM経由の被害額を上回っています。
■2026年から「特殊詐欺」の統計分類を変更
なお、警察庁は2026年から特殊詐欺の手口を整理し、被害が急増している「ニセ警察詐欺」を独立した手口として位置付けたほか、「SNS型投資詐欺」「SNS型ロマンス詐欺」を特殊詐欺の一手口として位置付け、全体を「特殊詐欺」と呼称することにしました。
2026年1〜7月の特殊詐欺被害額は2108.1億円に達しました。SNS型投資詐欺(約1342万円/件)やニセ警察詐欺(約1138万円/件)にみられる1件当たりの被害額の大きさに加え、ネットバンキングなどを介した資金の受け渡し手段など、今後は認知件数だけでなく、被害規模や資金移動の手段がどう変化していくのかも重要な焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)
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記事提供:EconomicNews
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